![農業経営実例15-埼玉県南西部[トマト・胡瓜]](http://www.e-yasai.com/img/business-image.jpg)
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埼玉県南西部 Kさん
トマト・胡瓜
良食味トマト、胡瓜の直売で安定経営
埼玉県南西部にあるA市は鉄道網の整備で都心へ1時間少々で行ける時代になり、急速に宅地化が進んだ。以前はあちこちに桑畑が広がり、屋敷の中に農家の住宅と畑が同居する風景も見られたが、数十年を経た今、建て売り住宅やアパートが建ち並び、農地は虫食い状態、農業を営むには少々厳しい環境になりつつある。
農家の長男Kさんは、子供の頃から親父さんの農作業姿に憧れ、自分もいつの日にか農業をしたいと考えていた。学業を終えて一旦サラリーマンになり社会勉強をした後、30歳近くになって夢を実現させた。
継いだ作物はハウストマトと胡瓜の交互作だったが、連作障害(線虫や病害)が出始め、対策を迫られていた。しかし、直売のコンセプト「良食味、安心、安全」を曲げるわけにも行かず、土壌消毒(化学農薬)は選択肢には無く、有機的な解決策を模索していた。
堆肥、緑肥を含めて土作りに時間がかけられないため、先ずバイオマック、根づくり名人、スーパーランド(673)の3点セットを散布し、トマトを植え付けた。亜熱帯植物樹液ネマコート(S)1000倍液を2週間毎に潅水し、週に1回葉面散布した。比較のため対照区を設けたが、草勢や病気の付き方に目に見える差が出たので以降、この設計で続けた。バイオマックは3年目から累計施用袋数が反当30袋を超えたのでコスト削減のため半量に減らし、数年前からは安価なホットマックに切り替えた。途中、付き合いで部分的に他の肥料を入れたが、生育の仕方や食味に差があり、全棟スーパーランドに戻した。
10年近く使い続けて完全に土が出来上がったため、現在は、ホットマック、スーパーランド(673)、ミネラルPKの3点でコスト削減を図っている。
軌道に乗ってきたKさんは、次のテーマ規模拡大に乗り出した。しかし、住宅地で日照時間などの制約があるため、小面積で年間稼働率を上げ収益向上を図ることを考えた。4年前全自動の鉄骨ハウスを増設し、家族4人、450坪のハウスでトマト、胡瓜の交互作で年3回転している。彼のトマト、胡瓜は食味に定評があり、百貨店や量販店にも出荷していたが、販売環境が厳しくなる一方で魅力が薄れ、直売に力を注いだ。現在はほぼ直売で売り切る見通しがついている。
全国的に消費地や観光地周辺の直売場は個人、JA、自治体を含めて参入が相次ぎ、品質 価格競争が激化している。Kさんの周辺でも、生産者同士の競争が厳しいと言うが、美味しいモノを作っていればお客さんが自然と増えてくるので焦ることはない・・・淡々とおいしい野菜作りに励んでいる。