• いい野菜.comのトップページ
  • 私たちについて
  • 土の食養生
  • 作物別実例
  • 農業資材
  • 作物・生産者情報
  • 農業経営実例
経営実例13-岐阜県飛騨市[白ネギ]
ホーム > 農業経営実例 > 経営実例13-岐阜県飛騨市[白ネギ]

経営実例13-岐阜県飛騨市[白ネギ]

岐阜県飛騨市 農業法人I

岐阜県飛騨市 農業法人I

白ネギ

冬期収入を確保、安定経営にチャレンジ!

 岐阜県北部に位置する飛騨高山地方は、日本を代表する夏秋トマトとホウレン草の産地である。
数十年に亘る連作や、生産者の高齢化、気候変化などで以前の活気は失われつつある。消費地に近い有利性は輸送網の発達で、大規模化が進む東北、北海道産地に押される場面もあり、抜本的な対策が求められている。
飛騨を訪れたのは2006年、飛騨市の農業法人Iから「白ネギ」の販路開拓」の相談が持ち込まれたのがきっかけである。「飛騨ネギ」という言葉に新鮮味を感じ、取り敢えず訪ねてみた。結局その年は、毎月現地に足を運び、(農業法人)社長や地元の関係者の方々からいろいろ話を伺い、情報を集めた。
生産地、消費地共に様々な問題を抱え、しかも気候変動で作柄が不安定になる中、栽培~販売まで確実に成功させるには多角的な検討、組み立てが必要で、時間がかかる。たまたま運良く成功しても、基盤が確立していないとその後の条件変化で、挫折する可能性もある。
ポイントは気候風土、生産者の経営資源(圃場、機械設備、技術、労働力、資金)を最大限に生かして競争力のある商品を作れるか否かである。
常識的に考えると当地では夏秋トマト、ホウレン草の競争力強化が早道である。
何故、経験も技術も実績もない「白ネギ」なのか。
社長の話や現地の状況が解るにつれ、白ネギチャレンジは正しい選択であることが理解できてきた。
今後、現行2品目に頼ると、夏場の労力偏重、連作による病害虫発生、品質、収量低下リスクが拡大、競争力低下の可能性もある。JA、行政、種苗、農薬、肥料その他資材メーカー関係者がスクラムを組んで産地を発展させ、守ってきたことは敬服に値する。しかし、コスト削減は限界、逆に上昇懸念、品質、収量増もこれ以上は期待薄で現状維持が限界。当面続くと思われるデフレ環境下(販売価格低下)で生産者の経営内容を改善することはトレンド的に厳しい。
従って現行作物は現状維持とし、既存の経営資源で第三の作物を開拓、農閑期にプラス収入を確保する道筋が必要。その点、秋冬白ネギは適している。
農閑期のプラス収入としては菌床椎茸があるが、中国産、国内産を含めて競争が激しく、品質面で勝負しているが、厳選すると歩留まりが落ち、好採算確保は楽ではない(生産者の話)

 夏秋トマト、ホウレン草、水稲は4月~10月中旬でほぼ作業が終わり、以降約半年間は農閑期となる。この時期は収入が激減するので、給料を支払う農業法人の経営は厳しくなる。対策として10月下旬から1月上旬頃まで白ネギの収穫、調整加工をして、農閑期の収入を確保する。2月からハウスでネギ育苗、続いてトマト育苗、畑が融雪する4月中旬からネギ苗定植、引き続きトマトを定植する。7月からトマトの収穫が始まりローテーションを上手に組めば、パートの長期雇用が可能で、優秀な労働力を確保できる。
この様な筋書きで2006年からスタートした。

 2009年で4年目に入り、作付け面積は4.5㌶に拡大した。2007年までは順調に生育、出荷したが、2008年は干魃、2009年は大雨、天候不順で肥大がバラツキ、作業トラブルが多発した。
飛騨は1枚の畑が狭く、分散しているため作業効率が悪いことは折り込み済みであった。しかし、いざ面積を拡大してみると作業ローテーションが生育のバラツキ、天候などで計画通りに進まないことが現実問題となった。
飛騨の畑は一部しか見ていないが、専業農家はともかく、後継者が育たず高齢化し、細々農業を続けてきた農家の圃場は、多くの場合狭く、水捌けが悪かったり、地力が落ちていたりする。農業法人や新規就農者が入手できるのはどちらかと言えばこの種の不利な農地が多い。
I農業法人は適地を探す時間的余裕もなく、面積を拡大したため、想定外の干魃、大雨で生育遅れの洗礼を受けてしまった。
2010年作からは、原点に戻り、適地選択と土作り、作業仕分けの再検討を行う。

 第二の問題点は12月に入ると降雪のリスクが高まり、安定供給が課題となる。
「飛騨ネギ」に興味を持ったのは晩秋から初冬にかけての冷え込みで、ネギに甘味が乗り食味が格段に上がり、柔らかくなることにあった。想定通り、食味に関しては売り場から高い評価を頂いている。
しかし、現状の品種は、積雪すると葉が折れやすく傷みやすい。低温伸張性は普通と思われるが、2009年の様に冬が早く来ると、新葉が伸びにくく肥大が厳しくなる。
先日、同じ条件下にある青森県の種苗会社を訪ね、この問題を解決できる新品種が見つかった。2010年作で試作、改善を図る。
当初、「販路開拓」目的で飛騨に来たので、栽培に関しては口を挟まない方針できた。現地の状況を一番把握しているのは現地関係者であるという認識からだ。しかし、すべての状況が激動する時代、起こっていることを速やかに分析し、広く情報を集めて速やかに対応しないと取り残される。

 I農業法人のチャレンジは、道半ばである。
いろいろな雑音が発生している様であるが「失敗は成功の素」
一つ一つ目標に向かって解決し努力すれば、方向性が正しければ必ず成功する。
仕事がない農閑期にモノ・人・カネが動けば「人と経済」が活性化する!

サイト管理者|日本マックランド株式会社
メール相談はこちらからどうぞ!|農産物の栽培・生産方法から流通、販売に至るまであなたの真剣なご相談歓迎します。
Googleサイト内検索
私たちが自信をもっておすすめするとびっきり美味しい野菜・果物のオリジナルブランド
現在、そしてこれからの日本の農業と食を考える。