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これからの課題 ⑤販路

どんなに品質の良い農産物を作っても再生産価格以上で安定して売れる販路を確保しないと安定経営は出来ない。家族でコツコツ経営する場合は収入が落ちても、やり繰りは出来る。しかしパートを雇用し、ハウス、農機など高額な設備投資を伴う経営に移行している生産者は、計算できる販路を確保していないと博打経営になる。農産物価格は宿命的な面があるが、震災や異常気象の影響で相場は乱高下を繰り返している。品目や時期にもよるが、この数年、市況は高値傾向の感がある。昨年も想定以上に相場が高騰した時期があり、大手量販店に納入している仲卸は、値決めしていたため高額の損失を被ったという話しも多かった。近頃、惣菜、外食、給食など業務用野菜の納入業者は大規模生産者と契約して安定供給を目指している。不足すれば市場調達、過剰になれば市場売りの構図が定着し、一層、相場を不安定にしている。市場とJAはタイアップして需給の調整に努めてはいるが、所詮、天候次第、調整はうまく行かない。

 
毎年、暮れから2月にかけて、市場や量販店納入業者が産地を廻る。当然、昨年不足して高値を付けた野菜を欲しがる話になる。JAも農家も解りやすい単純明快な話だから乗りやすい。根拠は乏しいがさりとて論理的に説明できる話は無い。あるとすれば製品の販売単価が決まって、仕入れの部品単価が決まる業務用だけだ。大規模生産者は信頼できる業者の商談ならば乗るが、アバウトな業界だから納品時期や数量は双方成り行きになる。自分の都合の良い方に解釈するから思惑通りには行かない。最初からドカンと取り組むとリスクが高いから、数年かけて栽培~貯蔵を含めて安定供給の研究をしないと長続きしない。大手量販店向けは数量と価格重視、大規模生産者(農業法人)、JAなど市場出荷者のジャンルだ。成り行き出荷だから終わってみなければ損得計算は出来ない。長年、この方式で経営してきたベテラン層は相場のスリル、魔力もあり、抜けられない。しかし、子供や家族を背負う若手農業人には先行き不安が付きまとう。
 
努力して市場でブランド品になり、品質重視の買い手がついた個人出荷者の価格はブレが少ない。北海道余市町のトマト専業生産者Aさん(主に市場出荷)は、毎年平均4,400万円台を売り上げている。どんな年でも最終売り上げは±300万円位で納まると言う。暴落しても彼のトマトは味で評価する消費者が付いているから相場にあまり関係なく売れる。Aさんは相場を気にすることなく黙々と市場に出荷している。余裕を持って、管理、栽培しているから収量も安定している。正にトマトの名人である。
トマトだけではなく、他の作物も同じ事が言えるが、差別化の難しい作物や天候の影響を強く受ける露地野菜は安定価格は厳しい。
 
一般品を安定価格で販売するには事前に値決めしておくか自分で直接売る場合を除くと、難しい。量販店は特殊なケースを除いて相場で動くから安定価格は難しい。値決めが可能なのは、相場が下がっても通常の価格で買ってもらえるこだわり商品か特別割安な商品だ。
一昨年秋から試験的にチャレンジしている百貨店やこだわり小売店での対面販売は、徐々に成果が出始めてきた。通常、コンテナやトラック輸送が常識でな南瓜、馬鈴薯、人参など重量野菜も取り組み始めたが、手応えを感じている。勿論、割高になる運賃を吸収できる商品力がポイントになる。安くても並べておいただけでは必要な量しか売れない時代が来ている。積極的にお客に提案し、売り込む努力をしないと消費は下がる一方である。
携帯端末の普及が消費者行動に大きなインパクトを与え、量販店やコンビニの宅配参入も流通に変化を与え始めている。社会変化が速いから販路をもう一度再チェックしたい。

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