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再び有機農業を考える(6)病害虫防除

 

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(画像)JAS有機認証ミニトマト

一般的に有機農業を旗印にしていても、栽培の実態は「有機もどき」も多い。

国産農産物で公的に有機と名乗れる物はJAS有機認証に限られる。認証を得ていない農産物は有機で栽培しても「特別栽培」(化学肥料、化学農薬不使用表示)となる。

JAS有機栽培で最も難しいのは病害虫の防除であり、、対応方法は極めて限られる。防除資材の認定判断基準についてガイド本には以下の様に書いてある。

 

2.1. ほ場又は栽培場における有害動植物の防除目的で使用される資材(農薬(別表 2))の適合性判断基準

耕種的防除(※1)、物理的防除(※2)、生物的防除(※3)又はこれらを適切に組み合わせた方法のみにより有害動植物の防除を行うこと。ただし、農産物に重大な損害が生ずる危険が急迫している場合であって、耕種的防除、物理的防除、生物的防除又はこれらを適切に組み合わせた方法のみによってはほ場における有害動植物を効果的に防除することができない場合にあっては、別表2の農薬(組換えDNA技術を用いて製造されたものを除く。以下同じ。)に限り使用することができる

 

※1:作目及び品種の選定、作付け時期の調整、その他農作物の栽培管理の一環として通常行われる作業を有害動植物の発生を抑制することを意図して計画的に実施することにより、有害動植物の防除を行うことをいう。

※2:光、熱、音等を利用する方法、古紙に由来するマルチ(製造工程において化学的に合成された物質が添加されていないものに限る。)若しくはプラスチックマルチ(使用後に取り除くものに限る。)を使用する方法又は人力若しくは機械的な方法により有害動植物の防除を行うことをいう。

※3:病害の原因となる微生物の増殖を抑制する微生物、有害動植物を捕食する動物若しくは有害動植物が忌避する植物若しくは有害動植物の発生を抑制する効果を有する植物の導入又はその生育に適するような環境の整備により有害動植物の防除を行うことをいう。

以下、2.1.2及び2.1.3については、やむを得ない場合に使用する、防除資材についての評価基準として記載する。

 

詳細は省略する。病虫害が発生してしまったら、対応出来る資材は殆どないから、事前に耕種的方法での策が重要である。

 

JAS認証に詳しい農薬技術者Sさんからのメール。

『現実、JAS基準に基づく栽培をされておられる生産者の方々からの防除のご相談を受けても適切な対応ができない状況です』

『非常事態に特例的に登録農薬が使用できるとしても、そのときは既に遅く、散布タイミングを逃がしており、効果は期待できないと考えています。ニームオイルや漢方薬草エキス」も一切認証されませんから作物によってはJASはお手上げです・・・当地特産の玉葱は農薬散布回数が非常に多い(慣行25カウント程度)のでJAS有機の需要が高いですが、異常気象が定着してしまい、無理です。化学物質を含まないニームオイルや植物エキスの使用が可能な特裁レベルでないと経営的にリスクが高すぎます』

 

JAS認証農産物の栽培指導を行っているMさんの話。

『当地北海道北部にあり大豆、人参、玉葱、馬鈴薯、南瓜、アスパラ、トマトなどJAS有機認証で栽培している農家は少なくはない。元来、稲作中心の農家が多く、野菜の産地ではないので、冷涼な気候もあって病害虫の発生は何とかクリアーしてきた。しかし、温暖化でトラブルが多くなってきた。耕種的方法で対応不可な時に申請すれば使える農薬もあるが、病害虫拡大に合間に合わず、あまり意味がない。販売されている化学物質を含まない植物エキスはJAS認証されていないから、土作りによる自然農法を目指すしかないね。2年前から自分自身も1.5㌶の圃場で、化学肥料、農薬不使用栽培を始めたが、今の所、採算は採れていない・・・。JAS農家の中には、「病害虫が発生したら諦める」と達観している人もいる。資材に頼るのではなく、本来の自然の営みの中での収穫を目指す、いわゆる自然農法の考え方・・・私もその方向(笑い)』

 

■北海道中央部で約30年間、有機農業を続けているKさんの話。

『当地は中山間地の高台にあり、まとまった圃場は少なく、色々な野菜が作られている。風通しが良く、夏は平地より気温が2~3℃位、低い。若い頃は南瓜など露地野菜を作っていたが、価格が不安定なので思い切ってハイスを建て、ミニトマトの無化学肥料、無農薬栽培を始め、JAS認証を取得した。今も変わり者扱いだが、お陰様でハウス面積は3000坪になり、売り先に苦労したことはない。しかし、異常気象の多発で作柄は安定しているとは言えない。基本的に防除法は無いに等しいから土作りしかない。始めた頃は失敗ばかりで嘲笑されたが、最近は病害虫はあまり出ない。発生しない努力が大切だが、ひどくなったら早めに諦める(笑い)。諦めると言っても生活があるから、引き抜いたら直ぐに水菜を蒔く。収穫したらまた蒔くので結構な収入になる。勿論、、有機栽培だから引き合いは強い。自分が30年かけて学んだ事は、コツコツ土作りに励み、自然に逆らはないこと。この考えで子供を育て、後継者も出来た。曲がりなりにもここまでこれたのは、30年という時間と、この地の恵まれた自然環境のお蔭だと思う。苦労が多いから他人にはあまり勧められないね・・・(笑い)』

 

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