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これからのトレンド(1)

今冬は久しぶりに寒い冬だった。さすがに3月に入ると日増しに日が長くなり、外は明るく、いよいよ春到来である。

しかし相変わらず明るいニュースは少なく、長年のツケがまわってきているな・・・と思わせる。日本に限らず先進国は成長先食い経済、つまり赤字経営で各国の状況は共通している。日本は戦後から朝鮮戦争、ベトナム戦争、中東戦争など次々と特需があり、最近では中国を中心としたアジア周辺国の急成長など好環境が続いてきた。しかし、リーマンショックを契機に、国家単位の金融不安が表面化し、相対的に安全と言われる通貨「円」が買われ歴史的な円高となった。構造的な少子高齢化も止まらず追い打ちをかけるように、産業競争力急低下、大震災、原発事故など終戦以来の「痛み」いや「激痛」と「不安感」を感じている国民が増えている。

地方より都会でその傾向が顕著で、従来の安定していた社会の「モノサシ」が通用しなくなっている。

 

今後のトレンドを探るため12月から各地を歩き、青森と北海道については書いた。引き続き西日本、関東周辺について書く予定でいたが、野暮用で時間が経ってしまった。

 

半年ぶりに宮崎、熊本、福岡を訪ねた。今冬は異常低温と燃料高でハウス栽培の経費が嵩み、収量も思わしくなく、農家の表情は冴えない。燃料代を気にしてハウス温度を下げた生産者は肥大や着色が進まず、高騰する相場を横目で睨みながら、ため息を漏らしていた。長年の勘を働かせて管理するテラン生産者よりも、パソコンでコスト管理をしている若手農業人に減収の傾向が強い。余裕のない生産者は燃料高と異常低温のダブルパンチでは温度を上げる攻めの管理が出来ないという。寒さと日照不足が続いてトマトの樹が弱り疫病症状などが出始め、踏んだりけったりの生産者も出ていた。トマトはテレビ番組の影響で特需もあり相場が跳ねていたが、生産者がそれほど潤っている話しは聞かれなかった。

 

その中で、高糖度ミニトマトを大規模栽培し、安定した販売先を持っている生産者(農業法人)は元気だ。一昨年、訪ねた時は作付面積4㌶と話していたが、注文数が増えているので倍増する計画と話していた。関係者の話では今の所、順調に拡大が続いている様だ。ここでは大方の販売単価が決まっているので、思い切って資材を投入する「攻め」の栽培が可能なため収量は多い。殆ど有機で栽培しているため、大規模栽培に関わらず味のブレも少ないという。

 

温度設定の高いピーマンはトマトよりも設定温度が高いから燃料高は深刻。主産地宮崎では雪が降った日が数回あったから、収量は最低と話していた。ここでも相場は高いが、前向きな話しは聞こえてこない。

熊本でカラーピーマンを栽培している農業会社のハウスを訪ねた。「今の時期は超品薄で注文が多いが収穫量が少ないので経費倒れ・・・温かくなる頃には相場が下がり、販売に苦労する。なかな儲けさせて暮れない」な~(笑い)。この数年、天候が良くないので着色が進まず、赤、オレンジ、黄色3色の収量バランスが取れないので2色セットが定着、サイズもバラバラ・・・売り場の注文通りにはいかないね」

 

鹿児島、宮崎の南九州には昨年2500㌶超の「葉たばこ」が栽培された。しかし、禁煙定着や安価な外国産に押されて2012年度の公告面積は1.291㌶(▲49.3%)に半減する。

全国合計では約4.500㌶(▲33.9)の大幅減反となる。

半減する南九州では対策に頭を痛めている。関係者の話では葉たばこは手間はかかるが安定して収益を確保出来る数少ない作物だったため、それに代わる転作は難しいという。一時勢いのあった芋焼酎ブームも一段落、不足していた原料芋の需給が緩和してきた。今更、小麦、大豆など穀物類では飯が食えない・・・行き着く先は野菜の大規模生産しかない。消費地に遠いハンディーを背負っているため、冷凍や業務用野菜になる。安定供給を旗印に低コスト大規模栽培の取り組みがが始まっている。従来も冷凍や量販店向け青果生産者がいたが、中食など業務用中心にした産地作りが広がっている。1品目1生産者あたり5060㌶規模で、土作りから物流まで徹底したコストダウンが検討されている。品目はキャベツ、ブロッコリー、ホウレン草などが中心だが、夏野菜は北海道、冬野菜は南九州のリレーで周年安定、安価供給体制が整備されて行くだろう。

勿論、安全性や高品質を競争力として、アジア諸国の富裕層向けに輸出する計画も始まっている。「災いを転じて福となす」の言葉があるが、前を向いている生産者には好機と映る。

業務用だけではなく青果用としても出荷されるから、既存の中小規模生産者には将来、脅威となる可能性もある。

 

昨日、宮崎の友人から葉タバコの転作状況について電話があり、播種期を控えていろいろ検討されてきたが、不透明な経済状況を反映して話しがまとまらず、結局、作り慣れている焼酎芋になりそうだと話していた。

農家も惣菜加工業者も、リスクは取れないから安全指向なのだろう・・・

 

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