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トマトの裂果防止

IMG_0113.JPG果菜類の多くは秋になると、割れやすくなる。いわば次世代に命をつなぐ生理現象で、種子が入っている果実を自分で割って地表に落とす。夏秋トマトは彼岸を過ぎる頃、割れが目立つ様になり、減収の原因となる。品種改良が進んで以前より少なくなってきたが、美味しい品種にこだわる農家は簡単には乗り変えられない。

特にミニトマトは、輸送途中も割れが発生しやすく、クレームが付き易い。品種格差はあるが、一般的に割れにくい品種は果皮が固い傾向があり、皮が口の中に残って食感が劣る。割れが多くては商売にならないから、色々な方法が提唱されている。

 

安直な方法は、サクランボなどに使われている割れ防止剤。ミニトマトにも登録があり、安心して使える。土壌潅水と葉面散布両用だが、割れ発生時期から大凡1週間位前から毎週1回継続散布する。発生してから慌てて散布しても効果は出にくいから、必ず継続的に散布する。コストは多少かかるが、収穫歩留まりが上がれば安い。いずれにしても割れの発生原因をキチンと把握して、対応することが肝要である。

 

【裂果発生原因と基本対策】

   水分や肥料分を急激に吸収すると割れる。

秋になったら液肥や潅水は一度に多く施用しないで控えめにする。秋雨などが続いて過湿状態になると割れやすくなるから、外から湿気が入らない様に心掛ける。

   日中と夜間の温度差が大きいと割れやすくなるから、日中は換気を十分にし、夕方は早めに閉めて夜間温度を保つ。

   秋に草勢が落ちると種族保存本能が働いて、果実が割れやすくなる。根張りが良く、草勢バランスの良い元気な樹は割れが少ない。長段収穫で秋まで安定した収量を上げるためには、やはり安定した土作りで草勢バランスを健全に維持する事が基本となる。

北海道後志の農業会社Y社の話しでは、今年も周辺では割れが多発しているが、自社の出荷実績を見ると土作り、施肥の仕方で発生割合に大きな差が出て、メンバー達の話題になっているという。

同社は割れに強く、作りやすいアイコを栽培している。初期は草勢が強く、大玉傾向になりやすく、糖度も上がりにくい。作り方によって果皮が固く口に残り、渋みを感じて食味が落ちる事が弱点とされている。中盤を過ぎると糖度も上がりやすく、収量があるので、急速に普及した。割れに強いと言っても、秋になり一歩間違うと、歩留まりが急降下する事もある。初期から終盤まで品質と収量を安定化する目的で、2年前に100%有機「バランス684」と「根づくり名人」の2点組み合わせに切り替えた。糖度は常時9度以上あり、果皮も気にならず食味が高く評価されて売れ行き好調である。割れの軽減は全く想定していなかったが、根張りが良く、水分や養分がバランス良く吸収されると樹が老化しにくく、果実が無理なく肥大して割れが少なくなる様だ。

割れを抑えて秋収穫にピークを持って行きたい生産者は、定植時期を遅らせて抑制型で作る。しかし、収穫期間が短く、収量は限定的となる。

長期収型では、夏休みで需要が減り、相場安となる7月末頃から花房や老化した葉を整理し、水をたっぷり与え一旦樹を休ませ、新たに脇芽を吹かせて仕立て直す方法がある。前半で疲れた樹や根を1月くらい養生しスタミナを回復させる。需要期に入る9月に再生した樹で、高糖度、玉肥大を狙い、病気や割れを防ごうとする考え方である。数年前から実践している空知のNさんは「今年は8月も価格が良かったから採算的にどちらが有利かは言えない。しかし、真夏の暑いハウスで収穫するよりも涼しくなってからの方が楽して頑張れる。割れは確かに少なくなく、作業効率が上がると話していた。

 

生理現象であるから、色々な要因が係わってくるから完璧は期待できないが、基本をキチンと整えることで、減収リスクはかなり軽減できる。上記は、大玉トマトにも共通する。

 

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