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自由貿易への道 ②互恵関係と農業改革

貿易自由化交渉で難航するのはいつも農業問題である。農業以外の産業は防衛など特殊な分野は別にして企業買収、経営統合が進んでほぼ自由化されている。農業は国土を基盤とし、利害関係者が多数に及び、国の安全保障の問題もあるから、何処の国もなかなかまとまらない。

共通しているのは、農民は「安価な農畜産物流入懸念」であり、国民は「食糧の安全保障懸念」である。

 

自本は新興国や途上国に原発、高速鉄道網などのインフラ整備やハイテク製品を売りたい。優秀な人材を医療、介護分野に受け入れて、高齢化社会に備えたい。農民は勤勉で安価な労働力を確保したいなどと目論む。新興国、途上国は天然資源、農畜水産物の開発輸出で外貨を稼ぎ、インフラ整備等に当てたい。工場を誘致し、海外に労働者を派遣して雇用機会を増やしたいなどを目論む。相互に話し合い互恵関係を築けば、経済的、社会的メリットは大きい。

しかし、日本の農民は安価な輸入農産物とまともには戦えないと考えているから、棲み分ける知恵と決断が要る。

 

EU統合で関係国は農業問題で百家争鳴に陥った。時間はかかったが、先進国は農家への「所得保障方式」を拡充することで国民の合意に成功した。日本でも今年から一部の作物でこの制度がスタートし、支払いが始まった。「バラ撒き」論も根強いが先ずは実施して、農民と耕地の疲弊を食い止めたい。徐々に中身を改善して行けばよい。

国民に5兆円超の多大な負担を強いることになるから、農家は従来にも増して生産性を向上させ、自立への努力が求められる。

 

先日、北海道の生産者に所得保障の概略を聞いてみた。作物によって異なるが、単に作付け面積で一律に支給されるのではなく、先ずは基礎反収の支払いが保証される。ただし、基礎反収は従来の補助金や助成金などの積み上げ方式より少なくなる。基礎反収を超えた分は加算して支給されるから、努力する生産者は従来方式より意欲が沸くという。「足切り」つまり、ビート(甜菜糖)の様に一定収量に達したら超過分に対する国の負担分は支払わないと言うことはない。従来の制度より生産性向上への刺激効果はありそうだ。

 

今後、気候変動を含めて世界で何が起こるか予想できない。「腹が減っては戦は出来ぬ」との諺がある。目先を考えるのではなく十年先、二十年、五十年先の国土保全(環境)と食糧確保を考慮して、一歩一歩再整備して行くことが活力を生む。長年の予算投入でインフラはほぼ整っている。今度はそれを将来に向けてどう生かすかを検討しなければならない。

課題は将来の展望を描ける人材の育成と、それを担う人達へのバトンタッチである。農民の2/365歳以上という現実では、最早、既存組織と農民だけで将来の構図を描いてみても、時代遅れとなる危惧がある。

 

日本人、特に農村は「妬み文化」が残っている。組織を出たり新規就農して成功すると足を引っ張ったり、風当たりが強くなるのは珍しくない。もう、のその様な事を言っている場合ではない。新しい発想と価値観を持った人達と組んで、世界競争に耐え、攻勢に転じなければならない。

自由化で衰退しているだけではなく、保守的な体質で対応が遅れて衰退している面もあることも心したい。

 

農業分野は生産から流通まで従来組織の利害が複雑に絡み合い、固定化して活力を生まない面がある。改革には相当なエネルギーがいる。色々な企業やNPO、個人が連携して多角的に知恵を集めれば再編から漏れた中小生産者も含めてサポートできる。

 

以前、いわゆる「農協解体論」が盛んな時期があった。政策で農家の統合、法人化が進み、農協から自立する生産者が増えた。量販店の物流合理化で安定大量物流が求められている。数々の設備と人材、資金を持つ農協は、再編から漏れた生産者を取りまとめる上で重要な役割を担う。効率化に取り組み、本来の組合員目線であれば、解体論は当たらなと思う。系統下部組織ではなく、外部から優秀な人材を入れて、種々の地域資源を生かした抜本的改革も求められる。

 

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