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「スーパー最終戦争」 ⑥「小規模こだわり食品店」の胎動

私が暮らす街は安価なモノは沢山あるが、美味しい食材を手に入れるのは苦労する。八百屋、魚屋、肉屋などの専門店は安値競争に負けてほとんど姿を消した。都心か中核都市にある高級量販店かデパ地下へ行かねばならない。しかし、車では混むし、駐車で苦労する。電車で行けば荷物が重いから中高年には、足が重い。一時、味や新鮮さを売りにした野菜直売場が増えたが、スーパー、JA直売場などが次々に参入、安値競争に巻き込まれ、農家の高齢化も進んで農家の直売場は姿を消した。

 

最近、美味しいモノを売る店として注目しているのは、比較的若い世代が立ち上げている「小規模こだわり食品店」だ。残留農薬騒ぎで「自然食品店」などと称する「安全性」を売りにした店が増えたが、今度は「ブランド、伝統の味、本物の味」など「美味しさ」を売りとした店が客の支持を集めている。

 

彼らはネットや宅配便を駆使して全国の銘産品、こだわり食品を仕入れ、地元の農家とも組んで「地産野菜」を販売している。キーワードは「国産→美味いモノ限定→1箱単位仕入れ→1個バラ売り→欠品あり」である。肉は冷凍品だが、黒豚、地鶏など、産地、生産者に拘り冷凍でも美味く、いつでも安心して食べられる。ハム、ソーセージ、卵、牛乳、チーズ、バター、魚肉製品、豆腐、醤油、塩、油・・・地ビールや地酒、地方の昔懐かしいお菓子など気ままに置いている。食に凝る輩には思わずニンマリする商品に出会うこともある。少数客が対象だから商品は常時あるわけではない。電話予約しておけば、閉店してから配達してくれる。高齢者や勤めに出ている客には利便性が良く好評だ。日持ちがしない商品は、注文がまとまってから仕入れて販売するのでロスは少ない。本当に美味しいモノを食べたい客は我が儘を言わず入荷するまで待つ。

 

野菜や果実類は化学肥料、化学農薬不使用栽培または特別栽培。一般的に見栄えは良くないが味は確かである。費用のかかるJAS認証は取得していないが、生産者と店の信頼関係ででお客は充分納得できる。現在市販されている葡萄(巨峰など)は殆どがホルモン処理した種なしであるが、ここで売られているモノは味にこだわって昔風?濃厚味の種付き葡萄である。今や種付きは市場で敬遠され出荷が少なく、探すのに苦労する。こだわり生産者の直売、ネット販売、生協共同購入などでしか入手できない。ネットでは量を買う必要があるが、ここでは少量計り売りが可能、一房単位で買える。リンゴや梨は1個売り。価格は多少高いが、デパ地下に買いに行くよりは安い。

 

ヨーロッパの都市は量販店もあるが、デパ地下の様な専門店が入っている建物の中にこだわり品がある。地方では朝市や老舗食料品店があり、それぞれ独自の食文化を守っている。小規模な店が多いが自慢の品が並んでいる。店主や店員の商品知識が豊富で、食材の講釈、調理法などを教えてくれるので、買う意欲も湧く。

日本も価格競争だけではなく、この様な「食を楽しむ」インフラ、「こだわり食品店」がもっと復活すると、生産者も作り甲斐があり、購買意欲も湧く。

 

若い人の引き売りが駅前などでチラホラ見受けられる。春に川崎市にある若手Mさん(32歳)が経営する「八百屋」を訪ねた。生ゴミのリサイクルボランティアで農家との付き合いが始まり、農業の最大の問題は作ることよりも売ること、つまり収入が不安定であることを知った。収穫した野菜を軽トラックに積み、団地、マンションなどで2年間引き売りして、販売のコツを覚えた。2年前、顧客の紹介でマンション1階に店舗を借り開業した。基本は地元農家から直接仕入れ販売するいわゆる「地産地消」。順調に顧客が増え、種類も色々な要望が多くなり、一部は市場で仕入れている。冷蔵庫は持たず、日持ちのしないモノはその日に売り切る。農家の収穫量が多く売れ残りそうな時は、登録客に電話して協力を依頼する。

それも限度があるので売れ残り野菜を調理して、小規模レストラン、惣菜売り場も併設する準備を進めていた。地元の旬の食材を使い、個性的料理を提供する店が出来たら注目されそうだ。

「八百屋」の経営は順調で、1日の来店客は平均80人、家族を養うのには困らない収入という。農家は運賃、段ボール箱、市場手数料がかからないので、喜んでいるという。

 

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