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「甘み」「旨み」を考える④ おいしいトマトを作る(樽栽培)

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一般的な土耕栽培で水分ストレスを与えて糖度を上げる方式で、壁に突き当たるのが尻腐れや焼け症の発生である。このトラブルが少なくなれば収益は確実に向上するが、今の所、防ぐ決め手に欠ける。主因はカルシウム欠乏だが、カルシウムは水に溶けにくく樹体内の移動速度が遅いので、根の吸収に頼ると水分不足の状態では一寸の油断が欠乏症に直結し、成り玉の多くが収穫不能になる。速効性イオン化カルシウム(ママミアップAM-55)を葉面散布すると予防効果が期待できるが、常時散布していないと効果が限定的となり、あまり頻繁に散布すると葉が固くなり、栄養成長の妨げになる場合がある。

根からの養水分吸収を安定させ、コントロールするには土壌(大地)と培地を遮断し、潅水で適量の養水分を補給する方式が実施されている。イチゴ栽培では立ち作業の省力化が図れるので、各種方式の普及が進んだ。

トマトでは遮根シート方式、樽やポット、バック(袋)に培土を入れて、潅水チューブで養水分を供給する方式が実用化されている。しかし、養液は殆ど化学肥料が使われ一般的に味が劣ると言われている。本来の土耕栽培に近い状態で育てた高糖度、良食味トマトができないか・・・2007年からチャレンジしている。

群馬県高冷地でトマト観光農園を経営しているSさんが樽栽培を2年試験したが、土耕より味が劣るので「もう諦めた・・・」というので試験ハウス1棟を拝借して実験を始めた。

培土は従来使用していたココピートを使い、良食味を実現するため動物性ぼかし肥料(スーパーランド673と根づくり名人)を混合して培土を作った。少量の培地内で細根を沢山張らせ、水の腐敗を防ぎ根酸、ガスを吸着浄化するために熱帯植物炭(ホットマック)を使用した。少量の培地で安定して養分を供給し、草勢を維持、収量を上げるには、最大どの位の肥料分が混入可能かテストした。肥料養分は

①         培土に混入する元肥

②         底部に置き肥

③         中心部の筒に置き肥

 

以上3通りを組み合わせて反当窒素成分量5//12/15/20kgで実験した。目的はどの位の施用量まで根がガスや濃度障害に耐えられるかを知るためだが、反当換算で窒素20kg入れても何ら障害が起こらないこと、正常に生育し草勢バランスも良いことを確認した。

2年目はトマト本来の味を引き出し、培地水分を安定させるため、ココピートをやめヤシガラ堆肥をベースに山土を混用し、低温下の初期生育を確保するため若干の化学肥料を添加、反当換算窒素成分量20kgで培地を作った。潅水は土の持つ希有元素を補うため岩石抽出ミネラル「ミネラルバランス」を2週間に1回、草勢を見ながらカツオ発酵エキス「フィッシュソリブル」を混用した。結果はお客様(観光客)から従来の土耕栽培より格段に美味しいとの評価を頂いた。ただし、夏の高温対策が不十分だったため、樽の温度が上がり、9月に入ると根が弱って長期収穫は出来なかった。

 

2010年、北海道で樽栽培高糖度トマトに挑戦している農業法人A社長から、現状では良い結果が出ないと相談され、群馬の例をベースに取り組んだ。培地はポット苗用培土に「バランス684」「根づくり名人」「ホットマック」を混用、潅水にミネラルバランスを混入した。

スタートから食味の優れた高糖度トマトが取れたが、異常高温対策をしていなかったため道内を襲った季節外れの高温(34℃)で根が弱り、水を絞っているため尻腐れが多発、7月中旬に抑制栽培に植え替えた。8度程度の糖度確保と良食味が確認できたので、後半に期待している。樽部分をシルバーシートで覆い培地の温度上昇を防ぐ一方、尻腐れ防止、糖度向上のためイオン化カルシウムミストの定期散布と「いそしおにがり」の潅水も併用している。

 

 

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