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苦悩する畜産

21日夕方、宮崎空港に着いた。迎えに来たMさんから昨日、宮崎県内で口蹄疫の感染が確認され畜産関係者が対策に躍起だという話を聞いた。口蹄疫は人間には感染しないが牛、豚、山羊などの家畜に強い感染力を持つ恐ろしい伝染病だ。発生が確認されると半径20km以内の畜体は移動禁止になるから、生産者は大打撃となる。過去に台湾などで大発生し、輸出禁止になって豚肉相場が高騰したことを思い出した。

 

夜、畜産残渣処理会社の関係者から南九州の畜産業の現状について話を聞いた。南九州の畜産(ブロイラー)は大手商社が参入し巨大化、輸入穀物消化産業と認識していたが、中小飼育農家も結構頑張っているようだ。輸入品に対抗して一時、和牛種、黒豚、地鶏など差別化がブームになったが、不況の影響もあって下火となり、果てしない価格競争に戻った様だ。

 

養鶏の大半が餌代として消え、粗利益5%前後という。仮に年1億円売り上げても手取り500万円、ここから一般管理費を引くと殆ど手元に残らず、経営は非常に厳しいという。餌(飼料)が高過ぎるのか、製品が安すぎるのかは解らないが、多分、両方であろう。

 

一方、札幌で採卵養鶏(1.5万羽)をしている若手Gさんの話では、鶏卵は店頭価格10玉入り150円が定着している(115円)という。1玉の生産原価が最低でも8円位かかるから、容器代、物流費を引いたら生産者の手取り分は残らないと言う。彼は親父さんから引き継いだ時「養鶏はどんなに頑張っても儲からないから無理して続けなくてもいい・・・」と言われたらしい。しかし自分なりに挑戦して駄目だったら諦めようと思いスタートした。美味しくて安全な卵を産ませるため、餌やストレスのかからない環境整備など色々工夫した。自分の思いを直接消費者に伝えるため、直売に切り替えた。しかし、どんなに講釈を言ってもお客さんには卵は卵、販売価格に敏感なことを肌で感じた。今はお客が付いて売れ残る心配は無いが、当初、鮮度を売り物にしていたので売れ残りの処理法を考えていた。色々、研究して到達したのがスイーツ「プリン」。産みたての卵で作ったこだわりプリンは人気を呼び、今では会社のドル箱、主客逆転し、経営は順調の様だ。

 

この例は誰でもできる事ではないが、逆風が吹いていても、ヨットの様に帆の張り方(工夫)によっては前進できることを示唆している。諦めるのは簡単、わざわざ風に逆らって進むこともないが、成り行き上、進まねばならぬ場合もある。

 

飼料の殆どを輸入に頼る日本の畜産業は、円高傾向の現在も苦しい。多分、この状況は当分、改善しないかもしれない。こだわりで勝負してきた生産者も売れ行き不振に喘いでいる。しかし、Gさんの様に工夫して最終商品に仕上げ、ネット販売等で成功している例も少なくない。

 

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