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在来種保護に取り組むNPO「ココペリ」 (3)生き残れるのか?

P4252184-2.JPG■厳しい国際競争の中で、在来種で農家は生き残れますか?・・・

 ココペリの理念は理解できます。しかし、私の認識では日本は最早、ハイブリッド種子で耐病性を付けなくては、生産効率が落ちて経営が成り立たない生産者が大半です。その点に関してはどのようにお考えですか?・・・

 

〈それは目先の経済的利益のみを優先した産業界が敷いたレールの上を走らされて生じてしまった結果です。根本的に誤っています。

小規模でも自然の理に適った方法で丁寧な仕事を続けている生産者の活動を支援していくべきです。フランスでは彼らが生態系を維持しながら生産する安全で新鮮な野菜や果物の需要が増える一途です。地産地消、産直などに対する関心も高まっており、AMAP(生産者に消費者が購入代金を前払いして、旬の有機農産物を定期的に配達してもらう活動)などのシステムも発展しつつあります。大手種苗会社、企業に勧められるがままに、種子を購入し続ける単一栽培農業は、持続可能性に欠けています。一時的には生産者の利益はあがるかもしれませんが、将来性は希薄です〉

 

 AMAPのような団体は日本で3040年前から各地に出来はじめ、現在でも活動を続けています。社会変化もあり、なかなか活動が広まっていかないのが現状です。フランスはいかがでしょうか?・・・

 〈欧州の農業政策は小規模な生産者を根絶して農業の工業化を進める方針をとっている事が問題なのです。FAOのバックアップを受けているコーデックス委員会(国際食品規格委員会)では数年前から国際食品規約の改正に取り組んでいますが、実をいうと問題の根源はその新しく改正された規約にあるのです。

コーデックス委員会のメンバーの中には世界的に有名な多国籍大企業に所属する委員が沢山いるようです。しかし、このままヨーロッパの言いなりになっていては、フランスで現在盛んになってきているAMAPに対しても国が規制をかけてくる可能性があります。AMAPが発展を続ければ、大型スーパーなどは、彼らを競争相手とみなす可能性があるからです〉

 

■しかし、そのAMAPの発展運動はすんなりといかないのでは?・・・

日本でも1970年代より、生活協同組合(COOP) などの産直提携運動が始まりました。「消費者と生産者の交流を通して、信頼と相互扶助の関係を深め、持続可能で安心安全な食物の普及を図る」という本来の目標を今日までしっかり徹底し続けている団体は一部に限られます。生協に供給してきた生産者の中には、後継者難やスーパー同士の価格競争の煽りでで納品価格が低迷、悩んでいる例も多いですが?・・・

〈フランスではAMAPは始まってまだ間もないですが、しかし消費者側の需要は増えています。供給が足りていない地域もあります。若い新規就農希望者から電話等で、就農に向けた相談を受けることがよくあります。畑を始める土地がなかなか見つからず農業会議所に問い合わせたところ、「有機農業なんか始めるのはやめとけ・・・」と言われた」という者を私達は何人も見てきました。ちなみにフランス国内における有機栽培作物の普及具合は、欧州で下から数えて2番目です。

日本の状況とよく似ていますね・・・(笑い)〉

 

■AMAPを発展させて行くには?・・・

〈大事なのは消費者へのPRと教育活動です。

ココペリは動植物すべての分野における生物遺伝資源の特許を少しでも多く獲得し、独占したいと企んでいるアメリカ、中国などの諸外国や欧州連合などから圧力を受けています。それに屈せず対抗する姿勢を貫いています。幸いなことに私たちの活動は約7000人の会員と、ジャーナリストたちから厚い支援をいただくことができています〉

 

■その会員というのは主に個人ですか、それとも法人ですか?・・・

〈個人、アマチュア園芸愛好家、市町村役所、アソシエーション(NPO法人等)など様々です。例えば伝統ある王室菜園の管理を続けているベルサイユ宮殿、パリ市役所もココペリの会員登録をしています。私たちの活動は国、そして欧州の法律と照合すれば限りなく非合法に近いのです。それでもココペリの方針に同意し、私たちが保護している種子を購入してくださる公共機関が存在するのです〉

 

■「何を食べるか」「何を買うか」を最終的に選択するのは消費者です。だからこそ、ココペリの方々の持っている理念は消費者に対して積極的にPRすべきだと思います。

おこがましい言い方ですが消費者教育、つまり正しい情報を提供することが非常に大切だと思っています。全部とは言いませんが、現状の流通(量販店)はモノの価値ではなく価格だけでしか判断できない売り方になってしまいました。

農産物が持つ本来の「内容価値」を消費者に理解して頂かない限り、低コスト大量販売の大手資本には永久に対抗できないと思います。原点に戻って対面販売、つまり生産者が直接消費者と向き合って、情報を伝えるシステムを作らねばなりません。

農産物の販売支援についてココペリはどの様な活動を行っていますか?・・・

〈インターネットのサイトによる情報発信や、毎年、年間約130の各種展示会や、農業、環境、園芸やオーガニック商品などに関連したフェアへの出店が主なPR活動の手段です。また、大学へ講演に出かけて、生物多様性の重要性や、季節感のある食事の有意義さ、農薬の使用が様々な病気の要因となっていることなどを学生達に説明し、正しい食べ物の選択方法に対する理解を促すことなどもしています〉

 

■農業者、一般人ともお話にあった現状をまだよく知らない人が多い、また知る機会も少ないと思います。これからは農業や園芸、環境に興味を持っている人達にターゲットを絞った見本市だけでなく、たとえば欧州で最も大規模なことで有名なパリ国際農業見本市のように、必ずしも専門知識に長けているとは限らない一般市民が多く参加するイベントにも積極的に参加してPR活動を続けてほしいと思いますが?・・・

〈無理です!〉

 

■なぜですか。参加料が高いからですか?

〈確かに参加料が高いのも一因ですが・・・パリ国際農業見本市には出店したことがあるのですよ。当時ココペリの総代表をしていた兄、ドミニクがスタンドにいたところ、国営テレビ局の取材を受け、私たち団体ココペリの理念を正直に述べました。収録された内容がその日のニュースで放映されました。ところが翌日、農林水産大臣の代理人が私達のスタンドをわざわざ訪れて「貴方達は活動をやめて、少しおとなしくすべきだ・・・」と、私達の活動に圧力をかけたのです〉

 

 ■分かります!日本もフランス程ではありませんが農業に限らず起こり得ます。心強い協力者は?・・・

 私たちの活動を支援してくださる有名シェフが存在するのは大変心強いことです。例えばパリで三ツ星レストランを経営する売れっ子シェフのアラン・パッサール。彼はココペリと一緒に仕事をしています。フランスでは、自家用菜園(農園)や、栽培を専属で担当する者を雇用している高級レストランもあって、ココペリはそのようなレストランと一緒に仕事をしています。パリの名だた料理人達のご用達となっている野菜生産者、ジョエル・チボー氏が育てる野菜の種も、私達から購入したものだと聞いています。野菜の、味、香り、色、多様性に富んだ食材・・・それは食のプロがまさに求めるところなのです。大学教授の中にも、講演会でココペリが行っている活動の意義についてお話しをしてくださる教授もいます。彼らは、私たちが出版した種子のカタログにも寄稿してくださいました。私達が今まで活動を続けてこられたのも、様々な方々に支えられ、励まされてきたお蔭です〉

 

■ココペリの運営は?・・・

〈数々の圧力はありますが、お陰様で順調に発展しています。NPOですから利益を上げる事が目的ではありません。運営費は会員から頂く会費、種子の販売、各方面からの寄付金で賄われています。ここは少し手狭になってきたので、少し奥になりますが広い土地に移転すする計画です〉

 

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