

今年も春先から天候が安定せず、低温、高温、干魃、大雨など大きなブレが発生し、作物の生育は狂いっぱなしである。出遅れを取り戻せるのか・・・毎日天気を気にしながら農家の気は休まらない。従来の経験で管理しても、思うようにならないのが昨今の天気である。しかし、もうお盆も間近である。
気候変動の大きい年こそ土作りの差が出ることは当然として、それにプラスして管理技術の良否が収益を大きく左右する。市場出荷の場合は、みんなが収量を落とした時こそ大きく儲けられる。天候には勝てないと諦めていては、チャンスを見過ごす。折角蒔いた種だから最大限の努力をして、人並み以上の収穫に漕ぎ着けたい。大雨や異常高温の対策は限られるが、ハウス作物では、タイミング良く適切な管理をすれば、見違えるほどの効果が上がる。「災い転じて福となす」である。
農家が間違いやすいのは、天候がブレて生育が弱い時に、焦って追肥をやり過ぎる事である。人間で言えば体調の良くない時に、無理に沢山飯を食べさせることと似ている。作物に強いストレスがかかると、成長点は勢いを失い、トマトなどは芯止まりを起こす。細根も果実に養分を取られて痩せる。こう言う状態では充実した花芽形成が出来ず、着果不良を起こし、大きな果実にならない。
成育中にストレスを受けた場合は、速効性の(発酵アミノ酸+炭水化物)の併用潅水が確実に効果を発揮する。
いわゆる弱った時の「卵酒」である。良質なタンパク質(アミノ酸)と速効性の炭水化物(アルコール)の組み合わせが、体調を整える。体調が回復してから飯(肥料)の事を考えればよい。
通常、草勢が弱いとここで化成肥料の追肥をしてしまう。しかし、確かに葉は伸びるが葉肉は相変わらず薄く、葉幅の狭い状況は改善されない。窒素が効いて葉は力なくダラリと広がり、画像の様な立ち葉にはならない。葉面の水分蒸散が激しく、株は疲れる。病害虫にも弱くなる。
この段階で必要なのは、先ず光合成を活発にし、その生成物を根の伸長に振り向け、水分と栄養分をバランス良く吸収できる体勢を作る事である。
具体的には「タマノビール」反当6kgを1週間隔で2回程度潅水する。この処理だけで収穫量は大幅に増え、品質も見違える程、向上した。Aさんは1ハウス80坪で650kg、仲間のBさんは800kgと驚異的な収量を上げた。
天候や圃場にもよるので、グループで繰り返してテストしているが、今までにない好成績が認められている。興味のある方は使ってみる価値はある。
トマトや胡瓜、ピーマンなどの果菜類も天候ストレスを受けた場合は、この方法で草勢回復させる事をお奨めする。タマノビール反当6kg+ミネラルバランス2kgを潅水する。
草勢を回復させ樹をバランス良く保って収量を上げる事が次の意欲につながる。