• いい野菜.comのトップページ
  • 私たちについて
  • 土の食養生
  • 作物別実例
  • 農業資材
  • 作物・生産者情報
  • 農業経営実例
ブログ
ホーム > ブログ > FBダイジェスト版④ブルゴーニュの農園別荘ー2(2013/4/20)

FBダイジェスト版④ブルゴーニュの農園別荘ー2(2013/4/20)

世界最高三つ星レストランの食材サプライヤーを目指すB社長の農園構想は、壮大且つ緻密である。昨夜、話はみっちり聞いたが、今日は農園で体感;;;
朝食を済ませて、早速案内して頂き、現場を見ながら彼の目指しているモノを詳しく聞いた。

世界最高三つ星レストランの食材サプライヤーを目指すB社長と

◆シェフ目線

彼は50歳前半、名門国立パリ農業大学院で畜産を学び、畜産会社に勤めた後、ランジスに来て社長になった。経歴からみれば野菜作りのプロではない。素晴らしいのは「ユーザーは何を求めているか・・・」というビジネスの原点を心得ている点である。往々にして農家は「オレのモノは美味しい!」自負心に陥りやすい。彼は食べて頂いた評価を最も知り得る立場にあるシェフ目線で考える。

野菜を作る前にシェフ達から情報を集め、栽培コンセプトを「自然農法」と決めた。兎に角、すべて自然農法で試作し随時、シェフ達に農園に来て頂き現物を見て料理を考えて頂く・・・

◆一気通貫

シェフという指揮者を中心に「畑~厨房~テーブルまで一気通貫」の考え方だ。
畑になぜ従来の生産者が登場しないのかと言えば「高級レストランは多品種少量、しかも極上品を求められる。需給も不安定で、求められる要素の流れも速い。リスクが大きく、その割にリターンが大きいとは言えないから委託は難しい」と言う。彼は自社で自らリスクを背負って思い通りに取り組む道を選んだ様だ。

◆農園を歩いて料理を考える

厨房とシェフ達の宿泊施設

母屋の前にあるこの建物の中ではすでに、厨房とシェフ達の宿泊施設の工事が始まっていた。シェフ達に自由に農園を歩いてもらい、感じた野菜を収穫して、ここで自由に料理を考えて頂く・・・なんと素晴らしい考えだろうか。

◆需要を創る

ここで「基本」が出来たら一般にも開放したいという。彼の言葉の端々には、「本当に美味しい野菜を作り、調理を楽しんで食べてくれる消費者を育てたい」という思いが籠もる。目先では無く、着実な需要を創る「原点」からスタートしているのである。
今の日本の状況では難しいと思うが・・・

◆自然農法

フランスでは有機認証としてAB、BIOがあり、今後生産者が増えて行けば、将来的に付加価値が低下する懸念がある。そのため、農業の原点「自然農法」を基本にスタートした。化学肥料や農薬を使わないのは理解できるが、堆肥など何処までが自然農法なのかは不明。

B社長は木材(落葉樹)の間伐材をチップ化して販売している友人がおり、効率的に堆肥化する方法のアドバイスを求めた。ランジスで排出される食品加工残渣を使って発酵を早める方法を提案し、とても興味を持った。後日訪日した時に、当社の肥料を造っている工場を視察したいと言う。ただ、日本で言う自然農法とは一切何も持ち込まないというのが原則であるが・・・。

(自然林)
自然農法を維持するには生物の多様性を保つ必要がある。圃場脇には自然林が残されれ、緑肥や果樹類も植えられている。

ヌヴェール農園別荘自然林-1
ヌヴェール農園別荘自然林-2 ヌヴェール農園別荘自然林-3
ヌヴェール農園別荘溜め池

(溜め池)
地下に周囲の山々から流れ込む水脈があり、水源と水生動植物を育む池が用意されている。

ヌヴェール農園別荘鳥類を育む森林

(鳥類を育む森林)
隣接して昆虫を食べる鳥類や蝶を育む大木林もある。B社長は多様性を維持するには色々な丈の植物が必要という。理屈はともかく、良いと思うことはすべて取り入れるという。

(M農場長)
この自然農園(栽培面積約2?)を執り仕切っているのはM農場長。教師をしていただけあって、作物や土作りについてよく勉強されており、データーもきちんと整理されている。人柄もとても良い。
余談だが、ここの水道は硬水、洗髪すると髪がばさばさ。春の強風に煽られて髪はボサボサ・・・現地の人達は帽子を被っているのはそのためらしい。

ヌヴェール農園別荘M農場長

(土質)
元々牧場で草地だった所で、場所によって土質はバラバラ・・・生育が良くないという圃場をMさんに掘ってもらった。写真の様に10数cmで根が止まり、下に伸びていない。スコップで掘ってもらったが、固い粘土層で、耕土として機能していない。

ヌヴェール農園別荘土質-1 ヌヴェール農園別荘土質-2

粘土層の厚みは不明だが、サブソイラーを入れて盤を破るか、山土を客土して表土を厚くするか・・・・いずれも大仕事。結果が直ぐに出る訳でも無いので、取り敢えず、少ない表土で作物が育つ土作りをアドバイスした。いずれにしてもこれから時間をかけて、作物がキチンと採れる土作りが必須。土質の良い圃場もあるので作物の生育状況を見ながら何処に何を植えるか、輪作を考えながら作って行かねばならない。

(野菜の種類)
今の所、約50種類を試している。何が採算に乗るかは未知数だが、農園全体として採算が採れれば上出来だろう。看板という意味合いもあり採算はあまり気にしていない。道楽では出来ないが自分の楽しみ・・・とも言っていた。
今の時期は生育の早い葉菜類、ハーブ類が中心。定石通り混植が基本。
イチゴ、トマト、ナスなどの果菜類も課題。

ヌヴェール農園野菜栽培-1 ヌヴェール農園野菜栽培-2
ヌヴェール農園野菜栽培-3 ヌヴェール農園野菜栽培-4
ヌヴェール農園別荘不織布マルチ

今の所、ハウス栽培はしていないが、不織布マルチは一部試している。

ヌヴェール農園別荘麦わらと間伐材チップ

最も苦労するのが除草。麦わらと間伐材チップをマルチして防いでいる。

(M農場長のコメント)
今年で3年目だが、収量はともかく、品質的にはいいものが収穫できていると思う。土作りはこれからだが、時間がかかることは覚悟している。先ず、パフォーマンスを上げるにはここの条件に合った品種選択が最も大切と思う。種類ももう少し増やしたいので種苗会社から資料を取り寄せて検討中です。しかし、気候の振れが大きいので3年位作らないと結論が出ませんね・・・。

◆コメントする





サイト管理者|日本マックランド株式会社
メール相談はこちらからどうぞ!|農産物の栽培・生産方法から流通、販売に至るまであなたの真剣なご相談歓迎します。