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ホーム > ブログ > FBダイジェスト版⑦ 「サヴィオレ」トマト(概略)

FBダイジェスト版⑦ 「サヴィオレ」トマト(概略)

FBダイジェスト版⑥の動画でポイントは理解して頂けたと思うが、補足して書く。

◆所在地プレスト市

「サヴィオレ」はフランス西部、大西洋に突き出たブルターニュ半島中部に位置するプレスト市にある。約30年前に創立、地域活性化策として国費が投入され、フランス最大のトマト産地となった。約150戸の生産者で組織され、トマトを中心にイチゴも栽培している。

日本最北端稚内市より更に緯度が高く、樺太中部あたりの緯度。暖流が北上する大西洋に面し、年間を通じて温暖。冬期でも零下3℃以下にはならない。ただし、ガスが発生しやすく、通年、曇天が多く、必ずしもトマトの適地とは考えにくい。海風を受けて夏の気温が上がりにくく、冬は暖かいのでエネルギーコストが安いメリットがある。

飛行機からプレスト市を望む

◆巨大なガラス温室

施設は採光と断熱効率を重視して、高さ5~6mもある巨大なガラス温室。1辺の長さは200m以上、1棟5?規模のハウスもあり、トマト工場の様相・・・総面積は350?超。日本ではこれだけまとまった産地はない。主力メンバーの1戸当たり栽培面積は5~7?。病害虫の侵入を防ぐため、クリーンルーム並みのセキュリティーが施されている。安全性を担保するためすべての生産者が「GーGAP」を取得している。

サヴィオレのガラス温室で サヴィオレのガラス温室
サヴィオレのココピート培地

◆ココピート培地

土は使用せず、写真の圧縮ココピートを溝にセットして潅水すると膨らんで培地になる。穴の部分に苗を定植して液肥を流して育てる(養液栽培)。培地使用後は堆肥としてリサイクルしている。

見事に肥大したトマト

◆見事な肥大

最適な環境制御により生育はとても良い。

トマトの保温設備

◆保温

低温期は温湯放熱パイプを樹の近くに通して保温する。パイプには約60℃の温湯が流れている。

トマトの環境制御

◆最適制御

広大な温室を均一な条件に保つため、各所にセンサーが配置してある。

サヴィオレのトマトの品種

◆品種

写真が一番人気のトマト。サヴィオレは多様なニーズに応えるため、サイズは大玉、中玉、三二。品種、果肉色(赤、オレンジ、黄、バイオレット、黒など)合わせて35種類を栽培している。毎年、世界中から150~200品種を取り寄せ、継続試験している。栽培条件が一定しているので品質格差が解りやすい。

◆巨大なトマトの樹

樹は高さ4m以上にもなり、上段は脚立付車で収穫する。通路に収穫車用レールが敷かれているハウスもある。

サヴィオレのトマトの樹
サヴィオレのトマトの選果

◆選果

フランスの消費者は形状、サイズは細かなことは言わないと言う認識でいたが、動画にあるように厳しくチェックして出荷している。品種や仕向先によるが個性的な形状のトマトを喜ぶ消費者もおり、無選別バラ詰めも見かける。

サヴィオレのトマトの輸送

◆輸送

出荷はコンテナもあるが、基本は段ボール箱。環境保全のため鉄道も使われているが基本はトレーラー輸送。

◆熱源はバイオマス

イタリア、スペインと言うトマト大国に挟まれて、どう競争力を高めるか徹底的に研究した。多額な設備投資を回収するには周年栽培が不可避のため、低温期に安価な熱源確保が決め手になる。結論は、熱源には環境保全も含めて「バイオマス」。
間伐材や木材廃棄物をチップに加工し、給湯ボイラーで燃焼させている。給湯温度は70℃。コンピューター制御で24時間全自動運転。

サヴィオレのトマト栽培の熱源はバイオマス-1 サヴィオレのトマト栽培の熱源はバイオマス-2
サヴィオレのトマト栽培の熱源はバイオマス-3

◆労働者

7?の温室を経営する若手農業人Sさん(27)に日常生活を聞いた。彼は金曜日午後から(土)(日)まで週2日半休み。トマトはドンドン成長するがどうするの・・・と聞いたら「全く問題ない」という。フランスは週40時間労働、スタッフのローテーションはこの範囲でキチンと組まれているから、彼がいなくても問題ないという。コントロールされた環境で生育するから、土耕に比べて生育がブレにくい様だ。

プレスト市は軍港を基盤とした軍需産業都市。第二次世界大戦や東西冷戦終結後、平和の時代になって雇用が減った。そのため、後継者、雇用労働者には困らないと話していた。休日は何をしているの・・・と聞いたら「魚釣りしかないかな・・・」と笑っていた。

サヴィオレのトマト生産者

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