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06コラム
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「甘み」「旨み」を考える③ おいしいトマトを作る(土耕)

品種に合った気候、土壌など基本的な条件が揃わないと競争力のあるおいしいトマトの安定生産は出来ない。しかし、最近は土壌にこだわらず、人工培土養液栽培で育て、水分、塩分ストレスを与えて高糖度を実現する試みが盛んになっている。

一般論としておいしいトマトはエキス分が濃厚で、糖度が高い事が条件となる。完熟させればこの状態にある程度近づくが、日持ちがしない。色が出始める前にエキス分が濃厚になり糖度が上がる事が望ましい。トマトは多くの場合、多段連続収穫するから栄養生長+生殖成長を同時進行させねばならないから養水分管理が最も重要になる。水分が多いとエキス分、糖度が上がらないから基本的には適度な乾燥状態に維持出来る土作りが求められる。

また栄養成長を司る窒素と生殖成長を司る燐酸、加里、カルシウムなど微量要素の補給タイミングは、樹の状態を見ながら行うのが理想ではあるが、この技術を極めるには経験が必要なので、先ず養分バランスの良い土作りと根張り、潅水技術をマスターすることが肝要である。

 

どの位のレベルがおいしいトマトかと問われると一概に答えにくいが、産地を歩き、店で売っているトマトを食べていると大体、そのレベルが分かる。高糖度を目的に作っているトマトは多くの場合潅水を控えているので、エキス分は濃厚だが果皮は硬い。塩分ストレスを与えている塩トマトもその傾向があるが、ミネラル感があるので前者より美味しく感じる。好みの個人差もあるが、食べる時に程よく色が乗ってエキス分が濃厚になっていて、適度に酸味を感じるモノがおいしい。収穫後、熟成させることにより強い酸が抜けアミノ酸が多くなり、まろやかで美味しくなる。近頃、低温輸送流行であるが、本来は常温で輸送中に熟成させた方が味は良くなる。栽培法から言えば時間をかけて十分に光合成をさせ、ゆっくり生育、熟させたモノが美味しい。夏の高温期は直ぐに着色してしまうから、本当においしいトマトを作るには標高の高い高冷地で作らねばならない。

北日本を中心に水田転作で夏秋トマト産地が増えたが、基本的な水捌けや土質を考慮しないでハウスを建てた生産者は、安定して高品質トマトを作ることは厳しい。特に近年、想像を絶する集中豪雨が発生し、地形によっては暗渠から水が逆流し、浸水する例が出ている。本格的に高糖度を狙うには「水捌け」「土質」を再チェックしないと、収益は上がらない。

水を切った場合、ハウス内で生育差が目立つ圃場は向かない。生育差の原因は土地の傾斜、土質、保水性のバラツキ、潅水チューブの圧力差、雨水や地下水の染み込みなど様々である。これらを解決するには時間とコストがかかるから、コスト対効果を慎重に検討した方がよい。土台が出来ていないのに、無理をしてハードルを高く設定しても結果は得られない。供選はともかく、個選売りでは食味で評価されるから身の丈にあったポジションで問題点を解決しながら、土台を整備しつつハードルを上げて行くことをお奨めする。高糖度トマトを何とか作れる様になるには5年、10年作っても天候によっては失敗するリスクが付きまとう。

 

乾きが良くない圃場は基本的には向かないが、春先の地温を上げて水分の蒸散を促し、根張りを良くするにはホットマック(熱帯植物炭)を散布する。しかし、栽培途中で土中から水が染みこむ圃場は、手の打ちようがない。ハウスの間にビニールシートを引いている例もあるが、近年のゲリラ豪雨にはお手上げである。

土作り、施肥の要点は、堆肥、化学肥料を控え、じっくり肥効の動物有機ぼかし肥料を通常より多く施用し、根張りをよくして少量の土壌水分でも養分が安定して吸収できる環境を作る。カルシウム、ミネラルの補給は腐植化したフミン酸カルシウム(根づくり名人)、サンゴ要源などが良い。その他、更に食味を上げる海藻肥料も使われている。水分のコントロールを間違えると元も子もないので、基本的な資材でコントロール技術をしっかり磨くことが収益性向上の基本である。

 

高糖度第一主義で作った果皮の固いトマトではなく、子供の頃かぶりついて食べたあの「食感」「酸味」「旨み」「香り」・・・を切り口としたトマトを、北海道ニセコ高原で作り、7月下旬から出荷を始めた。今年はお盆前まで夜温が高かったため糖度は5.56.0度だったが、お盆を過ぎると夜温が急激に下がってくるので6.57.0度程度に上がり、格別旨くなる。

コメント(1)

先日寒川町のわいわい市で、土耕トマトを購入しました。とても味にコクがあり、すっかり気に入りました。また味わいたいと思うほど、忘れられない味です。
自分も趣味の園芸でトマト栽培を今年もする予定でいますが、トマトの名は何だったのでしょうか?葉の部分は、はちきれそうで、実は平たく、細長い形、先端はとがっていました。表面は筋が見え、見るからに水分コントロールされ、美味しそうでした。

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