• いい野菜.comのトップページ
  • 私たちについて
  • 土の食養生
  • 作物別実例
  • 農業資材
  • 作物・生産者情報
  • 農業経営実例
ブログ
ホーム > ブログ > 売れ筋となるか?・・・糖度7度台の良食味トマト(1)

売れ筋となるか?・・・糖度7度台の良食味トマト(1)

IMG_0110.JPGのサムネール画像トマトの記事ばかり書いて恐縮だが、量販店バイヤーが最も関心を示すのは「美味しリーズナブル価格のトマトである。消費者の舌が肥えて、次第にハードルが切り上がっている。一方、価格に見合う価値があれば売れるという時代背景もある。今夏の様に品薄の年は糖度が低くても売るのには苦労しない。しかし、平年作であれば需給関係が狂うと買い叩かれる。特に最近出た黄化葉巻病抵抗性品種は食味が落ちるモノが多いと言われている。

おいしい大玉トマトの目安とされる糖度は、従来、6.5度位だったが、近頃は7度台にハードルが上がりつつある。このレベルを安定して保つには、品種選択、栽培環境、土作り、管理技術が伴わないと難しい。温暖化傾向が定着し、ゲリラ豪雨などが多発する環境では、栽培地はかなり限定される。日照があり、水捌けが良く、昼夜の寒暖差の大きい産地となれば、冬春はともかく、夏秋では冷涼な海風の吹く日本海、太平洋沿岸(北海道)か内陸の高冷地になる。水切りや塩分ストレスを与えて糖度を上げる方法もあるが、既に一般的に行われており、収量などを加味するとそれ程大きなメリットは期待できない。異常気象で天候の振れが大きい近頃は、水切りなどによる尻腐れの多発など減収リスクが高い。

 

糖度8度以上のフルーツトマトは、確かに1000/kg以上の単価になり魅力的だが、管理に手間が掛かり、収量が限定的となる。土耕は当然として、遮根、養液土耕、樽、バック、塩水など色々試されているが、面積拡大には採算性などハードルが高い。

 

北海道西部にある農業会社F社は、昨年までフルーツトマトの大規模生産を目指し、試行錯誤してきた。いろいろ試してきたが尻腐れとの戦いに決着が付かず、「7度台良食味トマトの量産」に方針を切り替えた。美味しさは糖度だけでは決まらないが、最低7度台無いと競争力は劣る。味にコクを出すため酸味の強い品種を採用し、肥料は菌体入り100%動物有機「バランス684」を反当200kg施用している。昨年の試験結果から、従来の「麗夏」「りんか」を縮小し、一気に勝負に出た。苗代(接ぎ木)だけで反当50万円近くかかるが、7人でリスク分散して1.4㌶超植え付けた。A社長は、「普通の農家はこんな高い苗代かけて冒険しない。チョコチョコ作って様子を見ながら増やすと思う・・・。そこが狙い目!誰も怖くて出来ないから、チャンスがある。今の販売はある程度の数量を持っていないと認知インパクトに欠ける。欲しい時に出荷してあげないと、いつの間にか注文が消える。農家が「良さそうだな・・・」と気が付いて出荷量が多くなれば価格が下がり、先駆者の魅力が無くなる。ある年数がきたらそれより進歩した商品を出さないと収益は向上しない・・・」と話している。彼は新品種や新方式に飛び付き、リスクを取っても自分で試し、常に上昇指向だ!

このトマトの栽培指針はは「潅水は通常通りで糖度7度以上」。尻腐れを出したら負け」・・・従来の常識では無理である。収穫始め6月下旬に試食品を送ってもらったが平均糖度8.7度、最低8度、最高10.2度。7月中旬に訪ねて検査、平均7.5度、最低7.2度。8月に入っても最低7度は切っていないという。涼しくなる8月下旬から再び糖度は8度台上がる。

着果数は房あたり5果程度、果重は100120㌘程度で1パック当たりの売れ筋価格が組みやすい。最も引き合いが強い玉サイズは32玉以下で、一般品の約2倍、1000/kgの高値で取引されている。今年はおいしいトマトが少ないので想定以上の高単価で売れているが、育種元の話しでは収量は従来品種と比べて2030%少ないが、市場価値は50%高を想定していると言う。収穫が終了しないと収益性は解らないが、品質が高く評価され、売りやすいサイズも将来に期待が持てる。西南暖地とのリレーで年間供給への検討も始めている。

 

◆コメントする





サイト管理者|日本マックランド株式会社
メール相談はこちらからどうぞ!|農産物の栽培・生産方法から流通、販売に至るまであなたの真剣なご相談歓迎します。