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美食と農業大国・フランス(4) 日本の進む道(続)

(3)でEU圏と日本で起こっていることを記し、今後の日本の進む道はグローバル化を前提として、アジア経済圏の中で何が出来るかを考えるべきだと書いた。何でも作るのではなく、互いに得意な分野の選択と集中であり、その資源は大規模化と効率化だけではなく、それに外れた所にもあると指摘した。

以下、もう少し具体的に書いてみよう。

 

ヨーロッパは色々な民族、文化、思想、宗教が混じり合い、時には戦争し、離合集散を繰り返し、今もなお互いに不信感と嫌悪感を抱いている面がないとは言えない。日本と中国、韓国の関係も好転してはいるが然りである。しかし、大都会では既に世界中の人々が集まり混じり合って、東京もパリも上海も何でもありであるが、やがて混合物ではなく、その国の本質、文化を知りたくなる。

食で言えば確かにパリには伝統的なフランス料理、東京には日本料理、上海には上海料理がある。パリのフランス料理店で出てくる料理が本当のフランス料理かというと「そうだ」とも「違う」とも言えない。フランス北部にあるパリと中央部にあるリヨン、南部地中海に面したニースでは食材も調理法も味付けも異なる。ニース周辺では「プロヴァンス料理」とも言い、イタリアンと言っていいかも知れない。そのイタリアの代表的食べ物「ピッツァ」は、北部のミラノはパリパリ食感、南部のナポリはモチモチ食感、円い形は同じでも厚みや焼き方は別物である。ヨーロッパの料理は○○風と土地の名前を冠して、似て非なるモノも多く、興味津々の世界である。

ワインに至っては葡萄の品種、赤、白、ロゼ、発泡、貴腐、国、地方、地区、村、果ては生産者の畑、生産年、熟成の仕方まで限りない講釈の世界である。

 

前置きが長くなったが、豊かな時代は「食」の提案が国境を越えて最大の武器、資源となる。「食」は文化、アナログであり、際限なく奥が深い。人間の本能的な部分であるから、これに嵌ると「金」を使う優先順位が上がり、糸目がつけられなくなる。日本は豊になって「グルメブーム」が起きた。

人間は飽きやすく、探求心が旺盛だから、豊になればいろいろな美味しいモノを食べてみたくなる。世界の三大美食は日本、中国、フランス料理と言われているから、グローバルな視点で見ても日本の「食」つまり、四季折々の「野菜や魚」には大きなチャンスがあると思わねばならない。

「大規模大量生産品」だけではなく、その枠から外れた「物語を語れる講釈の世界」にその資源がある。

外国人観光客は1回目はともかく、次第にその講釈の世界を求めて訪れる様になる。

 

アジア経済圏の主食は米。

「安全で美味しい米」は既に中国や台湾の富裕層に人気が出ている。「安全で美味しい米」の生産性向上に取り組み、徐々に供給量を増やし、アジアの成長に合わせてマーケットを開拓すれば展望が開けるだろう。数十年前の日本ではフランス産ワインやチーズなどは高嶺の花で高級店でしか置いていなかった。現在は量販店でも売られ、ワインは普通のレストランで気軽に飲まれている。高嶺の花「日本の米」がアジアの店頭に並ぶ日が来ないとは言えないのである。日本と中国双方の二大インターネット販売サイトが提携し、代金決済機能を含めて店舗網を構築する。「プライドを持って高品質なモノを作り、欲しい人に自分の価格で売る」時代が来ている。しかも、将来のアジアマーケットは20倍とも30倍とも言われ格段に大きい。

 

宮崎県内にある農業法人A社は、将来を見据えて自社生産した冷凍農産物を中国に輸出する検討を始めた。従来は安価な中国製品の攻勢で「安全」を旗印にして国内で守勢に立たされていた。しかし、構造的な需要減、デフレが続く日本ではなく、「安全食品」の需要拡大が期待できる中国に打って出る可能性を探っている。

A社は数年前、4億円を投資して冷凍工場を立ち上げ、ホウレン草を手始めに小松菜、大根菜、枝豆、インゲン豆、里芋など冷凍野菜の高品質、安定生産ノウハウを着々と蓄積してきた。冷凍野菜は、北海道十勝などでも作られているが、経済成長が続くアジア諸国と至近距離にある九州は有利な点が多い。

 

中国へは日本のコンビニエンスストアーや量販店が進出し好調、最近では外食チェーンの急拡大が話題となっている。日本企業の武器は色々あるが、食は「安全で美味しい」が一番解りやすい。

日本産農産物が将来的に日系ルートのみならず売れる可能性は十分にある。今は高嶺の花かも知れないが、アジア圏の経済成長が続けば、日本で世界中の食品が食べられているのと同様な現象が起こることは間違いない。

 

近頃、中国通の友人から耳にする冗談とも本音ともつかない話がある。

「中国の富裕層は、車も衣類も食品もすべて高品質な日本製で固める。それがステータス、金持ちの証」一方「自分の身の回りを見たらメイドイン・チャイナ・・・(笑い)」

「中国人に出産祝いを送るなら、日本製の粉ミルクが最高のお祝品」という話も聞いた。

 

 

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