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ブログ: 2014年3月

FBダイジェスト版⑨ 「サヴィオレ」トマト(まとめ)

サヴィオレのトマト栽培

「サヴィオレ」訪問は農業を「地域振興」と「企業的」視点で総合的に組み立てて成功した点で、とても参考になった。産業が農業に限られる地域で色々試みられるが長続きする例は限られる。サヴィオレは多様な技術と知恵を盛り込み、地域一丸となって30年かけて基盤を築いてきた。強力なH技術長のリーダーシップと生産者の愚直な努力に深い感銘を受けた。

日本の生産者は、国、行政、組織ばかり頼るのでは無く、自分達で考え、工夫し、組み立て、リスクを取ってもチャレンジする努力を始めなければならない。国、行政、組織はそのサポート役でよい。

 

地域一体となって、「考える生産者」が育ってくれば、地域に活力が湧いてくる。それが求心力となって雇用を生み、若い人達が集まり定住する可能性も出てくる。

そんなチャレンジを四国で5月から始める。考えているだけでは何も進まない。今、求められているのは、「日本のサヴィオレ」モデル。 若い生産者はTPPなど政治に振り回されること無く、自分達の農業をどう創るか考え、チャレンジしなければならない。

FBダイジェスト版⑧ 「サヴィオレ」トマト(H技術長に聞く)

サヴィオレ トマト(H技術長に聞く)

◆何故養液栽培なのか・・・

味にこだわるフランス人が何故、ココピート養液栽培なのか?・・・
H技術長は「美味しい」や「美しい」という基準は個人差があり、絶対ではない。時代と共に変化するから品種も毎年入れ替える。年35品種栽培し、マーケットに提案している。養液栽培に統一したのは省力、大規模栽培、品質均一化、安定生産、コスト競争力など総合的に検討して得た結論。食味は最も大切な要素で、サヴィオレのトマトは「美味しい!」と胸を張る。
ランジス流通基地でもおいしいトマトはと聞くと「サヴィオレ」と答えるからフランスでは最も美味しいトマトであることは間違いない。

日本の生産者も消費者も関心のある点は「フランスのトマトは美味しいの・・・」。
H技術長も日本人がサヴィオレのトマトをどう評価するか興味があるはずだ。彼は最高ブランドを育てたカリスマ。こちらもトマト味の多様性、微妙さは心得ているつもりだから軽々しくは言えない。
率直に言えば、やはり「養液栽培」の味」は拭えない。さっぱり系・・・
日本の一般的消費者が好むコクのある味ではない。ドレッシングで自分のオリジナル味を追求するフランス人は糖度重視の日本のトマトは?。日本の消費者が求めるそ丸かじりでコクがあって美味しいニーズとは少し違う。しかし最近、日本でも薄味のトマトが主流になりつつあり好みの味を付けて食べることに慣れてきたので抵抗感は感じないかも知れない。

夏秋トマトをココピート養液栽培にチャレンジした生産者が数人いたが、糖度はともかく、食味が良くないと数年で撤退した。養液を研究して食味を改善する余地はあるが、現在は「土培地」を使う「養液土耕」が普及し、食味は大幅に改善している。

FBダイジェスト版⑦ 「サヴィオレ」トマト(概略)

FBダイジェスト版⑥の動画でポイントは理解して頂けたと思うが、補足して書く。

◆所在地プレスト市

「サヴィオレ」はフランス西部、大西洋に突き出たブルターニュ半島中部に位置するプレスト市にある。約30年前に創立、地域活性化策として国費が投入され、フランス最大のトマト産地となった。約150戸の生産者で組織され、トマトを中心にイチゴも栽培している。

日本最北端稚内市より更に緯度が高く、樺太中部あたりの緯度。暖流が北上する大西洋に面し、年間を通じて温暖。冬期でも零下3℃以下にはならない。ただし、ガスが発生しやすく、通年、曇天が多く、必ずしもトマトの適地とは考えにくい。海風を受けて夏の気温が上がりにくく、冬は暖かいのでエネルギーコストが安いメリットがある。

飛行機からプレスト市を望む

◆巨大なガラス温室

施設は採光と断熱効率を重視して、高さ5~6mもある巨大なガラス温室。1辺の長さは200m以上、1棟5?規模のハウスもあり、トマト工場の様相・・・総面積は350?超。日本ではこれだけまとまった産地はない。主力メンバーの1戸当たり栽培面積は5~7?。病害虫の侵入を防ぐため、クリーンルーム並みのセキュリティーが施されている。安全性を担保するためすべての生産者が「GーGAP」を取得している。

サヴィオレのガラス温室で サヴィオレのガラス温室
サヴィオレのココピート培地

◆ココピート培地

土は使用せず、写真の圧縮ココピートを溝にセットして潅水すると膨らんで培地になる。穴の部分に苗を定植して液肥を流して育てる(養液栽培)。培地使用後は堆肥としてリサイクルしている。

見事に肥大したトマト

◆見事な肥大

最適な環境制御により生育はとても良い。

トマトの保温設備

◆保温

低温期は温湯放熱パイプを樹の近くに通して保温する。パイプには約60℃の温湯が流れている。

トマトの環境制御

◆最適制御

広大な温室を均一な条件に保つため、各所にセンサーが配置してある。

サヴィオレのトマトの品種

◆品種

写真が一番人気のトマト。サヴィオレは多様なニーズに応えるため、サイズは大玉、中玉、三二。品種、果肉色(赤、オレンジ、黄、バイオレット、黒など)合わせて35種類を栽培している。毎年、世界中から150~200品種を取り寄せ、継続試験している。栽培条件が一定しているので品質格差が解りやすい。

◆巨大なトマトの樹

樹は高さ4m以上にもなり、上段は脚立付車で収穫する。通路に収穫車用レールが敷かれているハウスもある。

サヴィオレのトマトの樹
サヴィオレのトマトの選果

◆選果

フランスの消費者は形状、サイズは細かなことは言わないと言う認識でいたが、動画にあるように厳しくチェックして出荷している。品種や仕向先によるが個性的な形状のトマトを喜ぶ消費者もおり、無選別バラ詰めも見かける。

サヴィオレのトマトの輸送

◆輸送

出荷はコンテナもあるが、基本は段ボール箱。環境保全のため鉄道も使われているが基本はトレーラー輸送。

◆熱源はバイオマス

イタリア、スペインと言うトマト大国に挟まれて、どう競争力を高めるか徹底的に研究した。多額な設備投資を回収するには周年栽培が不可避のため、低温期に安価な熱源確保が決め手になる。結論は、熱源には環境保全も含めて「バイオマス」。
間伐材や木材廃棄物をチップに加工し、給湯ボイラーで燃焼させている。給湯温度は70℃。コンピューター制御で24時間全自動運転。

サヴィオレのトマト栽培の熱源はバイオマス-1 サヴィオレのトマト栽培の熱源はバイオマス-2
サヴィオレのトマト栽培の熱源はバイオマス-3

◆労働者

7?の温室を経営する若手農業人Sさん(27)に日常生活を聞いた。彼は金曜日午後から(土)(日)まで週2日半休み。トマトはドンドン成長するがどうするの・・・と聞いたら「全く問題ない」という。フランスは週40時間労働、スタッフのローテーションはこの範囲でキチンと組まれているから、彼がいなくても問題ないという。コントロールされた環境で生育するから、土耕に比べて生育がブレにくい様だ。

プレスト市は軍港を基盤とした軍需産業都市。第二次世界大戦や東西冷戦終結後、平和の時代になって雇用が減った。そのため、後継者、雇用労働者には困らないと話していた。休日は何をしているの・・・と聞いたら「魚釣りしかないかな・・・」と笑っていた。

サヴィオレのトマト生産者
サイト管理者|日本マックランド株式会社
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