• いい野菜.comのトップページ
  • 私たちについて
  • 土の食養生
  • 作物別実例
  • 農業資材
  • 作物・生産者情報
  • 農業経営実例
月別アーカイブ
ホーム > ブログ: 2012年12月

ブログ: 2012年12月

2012年の総括

PC245238.JPG 2012年も間もなく幕を閉じる。今年の総括をしてみた。

12月上旬~中旬に忘年会を兼ねて北海道、岐阜、山梨を歩いてきた。全体として米はまずます良かった。西南暖地の果菜類は年初の異常低温で大幅減収、秋作は異常高温に見舞われ出荷遅れ、品質、作柄共に良くない。暮れの最需要期になっても状況は回復せず、スイカ、メロンなど贈答用商品は品質が上がらず市場から返品が相次いだという(現地関係者の話)。

高冷地、北日本の夏秋野菜はハウス、露地共に高温で乱調、特に露地は豊作貧乏の様相。気候のブレが大きすぎて、どちらに転んでも極端な作柄になった。たまたま作運の良かった農家はにこやかだったが、全体的には厳しい生産者が多い。所得保障で一息ついた大規模農家はともかく、中小の懐具合は寂しい。

 

■気候変動は、解決策はないから個々の対応策で凌いで行くしかない。

天候はいつも異常という認識が必要で、その都度、的確な対応策をマスターした農家は「ピンチがチャンス」に変わる。トレンド的に今夏も異常高温に見舞われる事はある程度予測できた。その中で高温対策を実施した農家としなかった農家では、最終的に大きな収益差が出た。農業に「大丈夫だろう・・・」は通用しない。特にハウス栽培は資材投資が大きいから、天候や病害虫リスクは徹底的に予測し、対応策を準備しておかなければ安定生産は出来ない。コスト対効果の兼ね合いもあるから先ずは基本的な土作り、温度、水管理を見直す。この3点がしっかり出来ていないと、進歩しない。

予測できたのに、手を抜いて天候の責にする農家は後を断たない。このタイプはいつまでも同じ失敗を繰り返す。結果には必ず原因があり、それを素直に受け止めて一つ一つ自分の技術を磨いてクリアーして行けば収益は向上する。農家は一人よがりになり易いが、いろいろな人から意見を聞き,多角的に検討してみたい。マーケットは必要な時に品質の安定した商品を安定出荷できる生産者を求めている。気候変動に振り回された1年だったが、技術向上を目指して日々努力して行けば、飯は食べられる。

 

■加速する社会変化。

どの業界も創造的思考でチャレンジしている人達はピンチがチャンス」となる。農業経営は天候、相場に大きく左右されるからついつい目先で動きやすい。しかし、自分の信念、軸足がしっかりしていないと考えがブレて次の手が正確に打てない。この状態では永久に天気、相場、人任せ、丸投げ状態。結果だけを見て儲かったとか損したとかの話になる。これでは博打経営である。価格は需給関係で決まるからある程度仕方ない。しかし、何故、そうなったのか・・・底流に潜む要素の分析は殆どしない。流通関係者も忙しいからその場限り・・・入荷が多いとか少ないとか、景気が良いとか悪いとか、暑いとか寒いとか、雨が降ったとか風が吹いとか・・・で片づける。日常をミクロで見ればその通りだが、マクロ的には大きなうねりが生じている可能性がある。その事はあまり関心が無い。まさにその場の需給が支配する世界だ。それはそれで成り立ってきた社会だから抜けられない。IT社会が定着して情報、資金、物の流れが格段に速くなり、すべての価値が短命化している。従来型思考で組み立てていると、いつの間にかポジションが変わってしまう。農産物は大当たりする場面があり、方向性(トレンド)への対応が遅れやすい。

 

儲からない原因を相場、流通、果ては政治など自分の意志ではどうにもならない部分に持って行き、自ら動かず、毎年他人任せを決め込む人達が多い。

しかし、世界的規模で経済、金融、政治が動き、とりわけ日本は大きな社会変化期に入っている。最大の変化は人口構成のウェートの高い団塊世代の高齢化により、消費急減である。人口減少と食べる量の減少が同時に起こり、リタイヤ世代の収入減が追い打ちをかける。再来年には消費増税も追い打ちをかける。

昨日、十勝の農業会社社長Tさんと電話で話した。ビート、小麦を減反して野菜の大規模栽培に希望を託してきた。しかし、主力の馬鈴薯、玉葱が暴落、年末で今期作に見切りをつけて、組み立て直さねば・・・と話していた。彼は還暦を迎えたが、「夫婦とも昼はうどん、晩飯も以前のように沢山食べられず、軽い物になる。都会の人達は、自分達以上に食べられなくなるよな~・・・完全に消費の流れが細くなってしまったね。正月明けに若い連中を集めて知恵を搾ろうと思っているが、危機意識が薄いから空回りだろうね」と自嘲気味に話していた。長年続いてきた大規模化政策も、海外競争力は殆ど向上せず、机上の計算とは逆に若手農業人の闘争心、競争心を削いでしまった感がある。

これは農業だけではなく、日本全体の大きな問題と言える。

(画像)歳末の人出で賑わう銀座

 

 

 

サイト管理者|日本マックランド株式会社
メール相談はこちらからどうぞ!|農産物の栽培・生産方法から流通、販売に至るまであなたの真剣なご相談歓迎します。