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ブログ: 2012年9月

再び有機農業を考える(6)病害虫防除

 

IMG_0083.JPG

(画像)JAS有機認証ミニトマト

一般的に有機農業を旗印にしていても、栽培の実態は「有機もどき」も多い。

国産農産物で公的に有機と名乗れる物はJAS有機認証に限られる。認証を得ていない農産物は有機で栽培しても「特別栽培」(化学肥料、化学農薬不使用表示)となる。

JAS有機栽培で最も難しいのは病害虫の防除であり、、対応方法は極めて限られる。防除資材の認定判断基準についてガイド本には以下の様に書いてある。

 

2.1. ほ場又は栽培場における有害動植物の防除目的で使用される資材(農薬(別表 2))の適合性判断基準

耕種的防除(※1)、物理的防除(※2)、生物的防除(※3)又はこれらを適切に組み合わせた方法のみにより有害動植物の防除を行うこと。ただし、農産物に重大な損害が生ずる危険が急迫している場合であって、耕種的防除、物理的防除、生物的防除又はこれらを適切に組み合わせた方法のみによってはほ場における有害動植物を効果的に防除することができない場合にあっては、別表2の農薬(組換えDNA技術を用いて製造されたものを除く。以下同じ。)に限り使用することができる

 

※1:作目及び品種の選定、作付け時期の調整、その他農作物の栽培管理の一環として通常行われる作業を有害動植物の発生を抑制することを意図して計画的に実施することにより、有害動植物の防除を行うことをいう。

※2:光、熱、音等を利用する方法、古紙に由来するマルチ(製造工程において化学的に合成された物質が添加されていないものに限る。)若しくはプラスチックマルチ(使用後に取り除くものに限る。)を使用する方法又は人力若しくは機械的な方法により有害動植物の防除を行うことをいう。

※3:病害の原因となる微生物の増殖を抑制する微生物、有害動植物を捕食する動物若しくは有害動植物が忌避する植物若しくは有害動植物の発生を抑制する効果を有する植物の導入又はその生育に適するような環境の整備により有害動植物の防除を行うことをいう。

以下、2.1.2及び2.1.3については、やむを得ない場合に使用する、防除資材についての評価基準として記載する。

 

詳細は省略する。病虫害が発生してしまったら、対応出来る資材は殆どないから、事前に耕種的方法での策が重要である。

 

JAS認証に詳しい農薬技術者Sさんからのメール。

『現実、JAS基準に基づく栽培をされておられる生産者の方々からの防除のご相談を受けても適切な対応ができない状況です』

『非常事態に特例的に登録農薬が使用できるとしても、そのときは既に遅く、散布タイミングを逃がしており、効果は期待できないと考えています。ニームオイルや漢方薬草エキス」も一切認証されませんから作物によってはJASはお手上げです・・・当地特産の玉葱は農薬散布回数が非常に多い(慣行25カウント程度)のでJAS有機の需要が高いですが、異常気象が定着してしまい、無理です。化学物質を含まないニームオイルや植物エキスの使用が可能な特裁レベルでないと経営的にリスクが高すぎます』

 

JAS認証農産物の栽培指導を行っているMさんの話。

『当地北海道北部にあり大豆、人参、玉葱、馬鈴薯、南瓜、アスパラ、トマトなどJAS有機認証で栽培している農家は少なくはない。元来、稲作中心の農家が多く、野菜の産地ではないので、冷涼な気候もあって病害虫の発生は何とかクリアーしてきた。しかし、温暖化でトラブルが多くなってきた。耕種的方法で対応不可な時に申請すれば使える農薬もあるが、病害虫拡大に合間に合わず、あまり意味がない。販売されている化学物質を含まない植物エキスはJAS認証されていないから、土作りによる自然農法を目指すしかないね。2年前から自分自身も1.5㌶の圃場で、化学肥料、農薬不使用栽培を始めたが、今の所、採算は採れていない・・・。JAS農家の中には、「病害虫が発生したら諦める」と達観している人もいる。資材に頼るのではなく、本来の自然の営みの中での収穫を目指す、いわゆる自然農法の考え方・・・私もその方向(笑い)』

 

■北海道中央部で約30年間、有機農業を続けているKさんの話。

『当地は中山間地の高台にあり、まとまった圃場は少なく、色々な野菜が作られている。風通しが良く、夏は平地より気温が2~3℃位、低い。若い頃は南瓜など露地野菜を作っていたが、価格が不安定なので思い切ってハイスを建て、ミニトマトの無化学肥料、無農薬栽培を始め、JAS認証を取得した。今も変わり者扱いだが、お陰様でハウス面積は3000坪になり、売り先に苦労したことはない。しかし、異常気象の多発で作柄は安定しているとは言えない。基本的に防除法は無いに等しいから土作りしかない。始めた頃は失敗ばかりで嘲笑されたが、最近は病害虫はあまり出ない。発生しない努力が大切だが、ひどくなったら早めに諦める(笑い)。諦めると言っても生活があるから、引き抜いたら直ぐに水菜を蒔く。収穫したらまた蒔くので結構な収入になる。勿論、、有機栽培だから引き合いは強い。自分が30年かけて学んだ事は、コツコツ土作りに励み、自然に逆らはないこと。この考えで子供を育て、後継者も出来た。曲がりなりにもここまでこれたのは、30年という時間と、この地の恵まれた自然環境のお蔭だと思う。苦労が多いから他人にはあまり勧められないね・・・(笑い)』

 

再び有機農業を考える(5)究極の省力、高品質を狙う!

 

P9093100.JPG(画像)ペレット堆肥

 

有機栽培の基本となる堆肥を酵素を使って作る方法を前稿で述べた。JAS認証大規模栽培を目指す生産者は是非、参考にして頂きたい。海外でも有機農業は畜産との一体化で進んでいる。既に家畜を飼育していたり、堆肥発酵設備を持っている生産者は直ぐに取り組める。

 

しかし、これからスタートする生産者は厩肥の入手、手間、設備、場所(建屋)など投資が必要になる。特に中山間地などで圃場が分散している場合には慣れていない堆肥の運搬や散布の手間が重しとなる。色々なコストを計算すればペレット化した発酵堆肥を購入することも選択肢だ。

リサイクル法が施行されて、食品加工残渣や生ゴミ、家畜屎尿などの有機資源を堆肥化する取り組みが官民挙げて盛んになった。しかし、食品加工残渣を原料とした堆肥については食品添加物などが混入する可能性があるとしてJAS認証基準が強化され、認証されないケースが増えている。但し、ビール、大豆、珈琲、果実搾り滓など原料から製造工程まで化学物質が混入しない、閉鎖系工場で作られた堆肥は認証されている。実情の多くは各所から集められた種々の残渣原料を混合して発酵させる場合が多いから、認証されないケースも多い。これは食品の品質低下防止のため「エトキ」という酸化防止剤の使用が一般化しているためと言う。人糞など汚水処理場からでる屎尿堆肥も家庭のトイレで洗浄剤として化学薬品を使うケースが日常化しているため認証されない。家畜屎尿堆肥は多くの場合、認証飼料を与え、閉鎖系施設で飼育、排泄物を発酵、加工するので認証されやすい。

 

市販堆肥は内容も品質も玉石混合であるから、JAS認証を受ける場合は、十分原料や製造工程を確認する必要がある。実際問題として一般肥料に使われている魚粕、肉骨粉、骨粉、油粕などの中には加工段階で化学物質が使われている可能性もあり、JAS認証を取得した肥料を使わねばならない。。

堆肥は大量に入れないと効果が薄いと考える生産者もいるが、多すぎても少なすぎても問題がある。適量なレベルは日常的に微生物、小動物、作物への養分供給が順調に継続し、バランスの取れた食物連鎖が築かれれば良い。未熟堆肥が多すぎるとミミズなどの小動物が大発生し、それを餌にしてモグラが増え、更にそれを求めて動物が増え、畑地としての生物バランスが崩れる。

堆肥を大量に作り、あるいは買い、散布するのはコスト的にも労力的にも大変である。なるべく無駄なくシンプルに有機農業を実現出来ないかと取り組んでいるのが下記のJAS認証適合資材である。

 

少量の堆肥施用で高パフォーマンスを得るには、植物由来の高炭素原料、動物由来の高タンパク、高ミネラル原料を発酵させるのが良い。厳格なAS有機認証基準をクリヤーするため、工場の原料製造段階から一般品とは別工程としている。これらの化学的な処理を一切行っていない残渣原料を配合、発酵堆肥化したのが下記、ぼかし堆肥である。

 

JAS畑のおかず(353)

JAS有機認証用に開発した高蛋白、ミネラル含有堆肥。作物の健全生育に必要な多種多様な養分と菌体をバランス良く含んでいます。一般堆肥のように大量に施用する必要はなく、手間をかけずに短期間でパワフルな土作りをしたい方にお勧めです。品質、食味の向上にも高い評価を頂いております!

■分類

特殊肥料

■分析値

窒素  3%  燐酸  5%  加里  3

■使用原料

畜産加工残渣(豚、鶏の濃縮血液、内臓屑、羽毛屑、

植物加工残渣(珈琲抽出滓、ジュース搾り滓)、鶏糞、鶏糞燃焼灰

■形状・包装

ペレット加工または粉状・20kgポリ袋または1000kgフレコン

■反当施用量

300500kg

圃場の状況により施用量を増減して下さい。作物と施用量により、本品のみでも栽培できます。連用により、地力がついたら施用量は減らしても構いません。

 

 

エキスパート有機(684)

JAS畑のおかず(353)と併用すると果菜類、果樹類などに好適です。

http://www.e-yasai.com/materials/expert684.pdf

ナチュラルゼロ(843)

JAS畑のおかず(353)と併用すると葉菜類の元肥や各種追肥などに好適です。

http://www.e-yasai.com/materials/natural_0.pdf

 

省力化して低コストで競争力のある有機農業を実現するためには、気候風土を含めて多角的な検討が必要です。お気軽にご相談下さい。 

サイト管理者|日本マックランド株式会社
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