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ブログ: 2011年3月

春到来「今年こそは!・・・」 トマト

 徐々に陽ざしが強くなり、寒暖の差はあるものの、春はもうすぐそこまで来ている。しかし、北国では先週も大雪が降り、除雪に追われている。確定申告の締め切りが迫り、儲かった人、儲からなかった人も「今年こそは!」と思いを込めて、スタート開始である。

 

天気は3ヶ月予報の確率で見ると、全国的に平年より気温は高め、降水量は平年並みと予想されている。大雪のお蔭で山にはたっぷり水があるから、当面、水不足の心配は無さそうだ。ただ、妙に気温が乱高下する傾向があるので、ハウスの温度管理や遅霜などには注意したい。

 

【夏秋トマト】

昨年は異常高温と大雨などの影響で、作柄が良くなかった。後半、異常な高値が続き、抑制中心の産地は潤った。北海道仁木町ではミニトマトで反収400万円に迫る農家もいたが、大半の産地は9月に入ると急激に収量が減って、高値の恩恵はあったが、期待したほどではなかった。夏の高温期を管理しきった生産者は、大玉、ミニトマト共に笑いが止まらない年となった。

 

(昨年の収益格差最大のポイントは高温対策)

 

今年も暑い夏になるとは限らないが、安定した販売先と収益確保を前提とするならば、高温対策は必須である。作物別実例トマトhttp://www.e-yasai.com/examples/tomato.html#point で高温対策について各種方式を記している。

 

■昨年、色々実験した結果、簡単にコントロールできるハウス上空細霧冷房をお奨めしたい。

http://www.e-yasai.com/blog/post-27.html

 

設置したハウスと対照区では大幅な収量差が認められ、同社は、今年度から全面積に設置する。

元来、牛舎などの簡易冷房装置として開発された方式で、水道管に直結(ポンプなら圧力0.4MPa(4kg/?迄)可能な低圧噴霧ノズル。ポリエチレンパイプで配管して簡単に設置できる。ノズル間隔は4m程度で良く、気温が上がったら噴霧すると短時間で3℃程度下がる。設備費、ランニングコスト共に安価で手間がかからない。散水量が少なく、ハウス外散布で湿度の上昇懸念はない。

 

 

■北海道渡島のトマト農家Sさんはハウス内で行っている。朝から短時間散布して室温が4℃程度下がり、葉カビなど病害発生リスクは無い。4段目からの着果も安定し、品質、収量共に好成績を上げている。

 

■水の便の良くないところでは、天井に循環ファンを取り付ける。

安価な韓国製品がネットで購入できる。葉カビなど病気が出やすいハウスにはお奨め。

 

(糖度対策)

■最も安価な方法は、「いそしおにがり」5001000倍液の1週間毎散布である。1/反の土壌潅水もお奨め。

http://www.e-yasai.com/materials/isoshio.pdf

 

 

(病気が出やすいハウス

「オーガニカ」5001000倍液葉面散布と1㍑/反の土壌潅水。活力材としてもお奨め。

http://www.e-yasai.com/materials/organica.pdf

 

 

 

 IMG_0095.JPGのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像   (ハウス細霧冷房)

 

(最高の良食味トマトを目指すシンプル施肥例)

美味しいトマトを作るには品種、土質、水捌け、天候、水分管理、整枝などの他、肥培管理(土作りと施肥)が大きく係わる。

お奨めは

●元肥

   バランス(684)・・・1袋/㌃(30坪)

   根づくり名人・・・・1袋/㌃(30坪)

 

上記2品で良い。色々な考え方があるが、本当においしいトマトを作るには堆肥は不要。物理生が不良で入れないと気が済まなければ、腐熟した稻藁または籾殻堆肥を過剰にならない様に入れる。厩肥(鶏、豚、牛糞)は入れない。

 

●追肥

①溝肥・・・植え付け前に定植位置より30cm位離して1015cm位の溝を掘

 

り、1株当たりバランス(743200300㌘程度を埋めて待ち肥する。

草勢は液肥ではなく潅水量のみでコントロールする。

 

フランスの中山間地・有機(BIO)農家を訪ねて

フランスの農業が二極化していることは、Dr。F教授のインタビューでも指摘されていた。大規模生産者のイメージはほぼ描けたが、中山間地農業についてはワインや畜産品情報はあるが、生産者の実態はあまり知られていない。数年前からアルザス(東部)やバスク(西部)など中山間地を訪ねているが、意欲的に高付加価値農業に取り組んでいる生産者には巡り会えなかった。
1月中旬、農業大学院留学生H/A子さんの取り計らいで、パリの西方車で2時間弱の距離にあるノルマンディー地方の有有機(BIO)農家
Ferme biologique du Bec Hellouin
Charles HERVE-GRUYERさんを訪ねた。

【栽培面積】

■果樹類・・・約14㌶に100種類余の苗木を植えている。
■野菜など・・・約2㌶の農地で葉菜、果菜、根菜類など多種類を栽培している。

【病害虫】

自然循環生態系の中で作っているので生物の多様化が保たれ、虫害問題は殆どありません。
ただ、夏になると大西洋の湿気が上がってくるので、カビ類の病気が発生しやすくなります。
究極は自然農法を目指していますので、日本の故福岡正信氏や岡田茂吉氏などの考え方に関心があります。

【肥料】

国の支援がありますが、やはり農業は換金するまで時間がかかりますので大変です。自立するには一歩一歩の積み重ねが必要です。

以下、画像で紹介する(2011/1/13撮影)

【地形・環境】

地形・環境

周囲を小高い山で囲まれ、緑豊かな盆地の中にある。
緯度は北海道より高いが、冬でもそれ程寒くはない。1月というのに雪は無く、周囲は青々していた。

【村の中心地】

村の中心地

洒落たデザインの古い建物が昔の面影を伝えている。
人は殆ど歩いておらず、ひっそりしている。

【住宅】

住宅

殆どの屋根が麦藁葺きで苔むしている。冬、温かく夏は涼しいエコ住宅だ。この国では古いモノほど価値があるとされ、新しい建物は見当たらない。
華やかなパリと比べたら別世界である。
木質天然素材が多用されているためか、非常に居心地が良い。

【昼食】

昼食

昼間は忙しいので、お言葉に甘えて昼食をご馳走になりながら、お話しを伺った。

(ご夫妻の手作りメニュー)
■パン
天然酵母発酵、薪釜で焼き上げた自家製パン。表面の一部が黒く焦げていたが、ほのかに薪煙の香りがし、味、食感共にしっかりしていて美味しかった。
自慢の手作りジャムも美味に華を添えた。
■サラダ
BIOリーフミックス野菜にチーズ、香辛料入り自家製ドレッシング添え。メリハリのある味が素晴らしい。
■レンズ豆の煮込み
レンズ豆をワインやトマトなどとじっくり煮込んだコクのある逸品!
■赤ワイン
嬉しいことにこの国では昼食でもワインは付きもの。BIO自家製で非常に口当たりがよく、注がれるままにグビグビ・・・後は自分で好きなだけ飲んで下さいとボトルを手元に持ってきてくれた。フランス人は酒に関して特別気が利く(笑い)

【清流】

清流

農場内には山から清流が流れ込み、多様な生物を育んでいる。BIOの原点はここにある。
絵になる風景だ。

【薪小屋】

薪小屋

エコにこだわって、燃料は薪も使っている。
回りには豊かな森林があり、間伐材が豊富に出るのだろう。

【地鶏】

地鶏

園内の一部は柵を張って、地鶏や動物を放し飼いしている。贅沢な空間である。

【伝統的農機具】

伝統的農機具

畜力を使っていた時代の色々な農機具が保存されている。これは脱粒機?石車を馬か牛に引かせていたのだろうか・・古き時代がしのばれる。
子供達に何気なく見せて、農の歴史を学ばせている。

【食育】

食育

古い建物の内部を改装していた。恵まれた自然環境の中で「食と農」「自然」の大切さを親子で学ぶ場所を作っていた。
外から覗かせて頂いたがテーブルや椅子も天然木でお洒落。妥協を許さないC/Hさんの心意気が窺える。

【育苗ハウス】

育苗ハウス

生育期間の長い野菜は大型連棟ハウスで育苗してから定植する。
1月というのに、もう新芽が芽吹いていた。

【野菜圃場】

野菜圃場

1アールくらいに土手で区切られている。ここは効率化とは無縁の世界。
色々な野菜が仲良く育つ場所である。

【直売場】

南瓜、馬鈴薯、玉葱、エシャロット、蕪、人参、ニンニクなどが売られている。冬なので葉物類は少ない。
ジャム類、ビネガー類、蜂蜜などの加工品も多い。
秋には果実、木の実などが勢揃いし、賑わう。

直売場1 直売場2 直売場3 直売場4 直売場5 直売場6 直売場7 直売場8 直売場9 直売場10 直売場11 直売場12 直売場13 直売場14

(注)Ferme biologique du Bec Hellouinの詳細については下記URLを参照して下さい。
http://www.fermedubec.com/laFerme.htm

フランス語なので、日本語翻訳サイトhttp://www.excite.co.jp/world/を使うと便利です。

(コメント)

日本の有機農業は勇気農業と言われ、色々な意味でリスクが高い。新規就農者の中には理想に燃えて「有機」に走る人も多いが、経営的に成功している農家は限られる。先週、北海道のベテラン(20数年継続)JAS有機農家Sさんを訪ねたが、近年の異常気象で経営は厳しいと話していた。
厳しくとも、自分の信念や有機栽培という心地よい金看板を外すことが出来ず、頑張っている人も多い。

C/Hさんの農場を訪ねて感じたことは、周辺環境そのものが有機つまり自然で、人工的な手を加えて農業をしていない点である。小川は流れるままに曲がり、1枚の畑は小面積で形は統一されていない。昔、そのままに、人間と畜力で自然と向き合ってきた資産がそこにはある。ここが日本ならば多分、先ず小川をまっすぐに直しコンクリートで固め、耕地整理して農道を作り機械化を進め、農薬を多用して効率化を図っていたであろう。今頃は、自然という資産を使い果たし、化学物質の消耗戦農業になっていたのだろう。
同じノルマンディーでも山の向こうは広大な農地、産業化農業の代表的地域である。二極化が同居している。

C/Hさんの有機農業は、恵まれた自然環境だからこそ成り立つ。誰でも出来る訳ではないが、その取り組み方は徹底している。直売場は当然として、将来の顧客、リピーターを育てる努力は素晴らしい。
5歳の可愛いお嬢さんがいるが、子供からお年寄りまで「農」「食」「遊び」をテーマに、動物まで飼って「楽しさ」を提供していることには感服した。「BIO」という価値だけではなく「人間力」「感性」の価値を感じた。

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