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ブログ: 2010年9月

「スーパー最終戦争」 ④独自色で健闘する中小量販店

大手量販店は、中小を呑み込んで統合、更に拡大路線を走る。

しかし、最終的に世界の巨人と対峙しなければならない。自分自身も世界の潮流に巻き込まれ、呑み込まれるかも知れない。

自由資本主義経済を標榜する日本で生きるには、弱肉強食のルールは仕方がない。戦うか軍門に下るか二者択一だ。その中でオーナー経営を続け、独自の戦いをしている元気な量販店がある。

 

  昔ながらの八百屋方式

先日、関西を基盤とし、大阪を1ブロックとした量販店(十数店舗)仕入れ担当者を訪ねてみた。

殆どの量販店が合理化最優先、本部で大量一括安価仕入れを目指すが、それとは一線を画す地元密着型量販店だ。昔、何処かにあったスーパーを思い起こし、不思議な新鮮味を感じた。

 

(最近のお客様の変化は・・・)

来店者数には大きな変化はないが、品質と価格に対する目は厳しくなっている。

(どう対応しているか・・・)

当店は本部から調達するモノもあるが、大部分はその日の状況に合わせて市場で仕入れる。大手量販店は産地から週決めでまとめ仕入れし、センターから各店舗に配送するが、自分は八百屋の原点、地元客の顔を見て商売している。当たり前の話だが、安い時は沢山仕入れて山盛りにして割安で売る。高い時は小口に分けて買いやすい価格で売る。勿論、天候や気温、曜日、イベントなど毎日変化する要素を織り込んで仕入れる。売り場にアクセントが付けられるのでお客さんも来店する楽しみがあると思う。週決めで産直契約すると商品も販売の仕方も弾力性が無くなるから、毎日、市場とお客さんの顔を見ながら品揃えする。だから日によっては「ごめんなさい」(欠品)もある。

(今、一番売りたい野菜は・・・)

普通の野菜は売れる数量分だけ市場で仕入れた方がリスク(ロス)が少なく、現状ではメリットがある。今夏の様に供給が不安定になると揃えるのに苦労するが、それが自分の仕事だから・・・。

レギュラー品はとにかく価格優先。如何に安く仕入れて安く売るかだ。しかし、最近、流れが少し変わってきた。

「沢山は要らないが美味しいモノを少し欲しい。高くてもいいよ・・・」という消費者が増えてきた。健康に役立つ成分が多い機能性野菜も売れている。皆さん、テレビなどを見て勉強しているから、揃えておかないとね・・・(笑い)

人気があるのは美味しいトマト。簡単に食べられて機能性成分が多く、保存もきくから、今の消費者にピッタリ。美味しければ多少高くても買ってくれる。

市場では安定しておいしいトマトを仕入れられないから、宅配便で供給してもらえれば定番商品で売りたいね。基本的にこの地域は庶民の街だから、市場にあるモノで十分間に合う。

無理をしないで仕入れたモノを確実に売り切って採算を取るのが大切だと思う。

 

  極上品を安く売るスーパー

3年前、知人の紹介で訪ねた愛知県東部にあるスーパー(6店舗)は何の変哲もない地方都市スーパーだが、店で売っているモノは正に一流品ばかり!・・・。スーパーと言うより本部長が自ら語る様に市場の雰囲気だ。平日の開店30分前に店に着いたが、既に入り口には50人位の行列が出来ていた。「特売でもあるの?・・・」と聞いたら毎日長い列が出来ると言うのだ。消費不況の中で、開店前に長蛇の列とは珍しい光景である。

 

野菜は殆どが地元生産者を厳選して契約で作っている。品種の選定から作り方まで話し合って、お客様に喜んで食べて頂ける野菜を作る。鮮度が重要なスイートコーンなどは朝方、産地まで担当者が取りに行き、アイスボックスに氷詰め(氷温)して店まで運ぶ懲り様だ。同業他社バイヤーの話では、ここで売られている野菜は日本を代表する高級スーパーに負けないと言い切る。

 

帰りに店内を見せて頂いたが、まさしく市場の様相だ。商品はコンテナに入れられ、余分な包装は一切省いてある。一般スーパーは棚に立体的に商品を並べるが、ここでは何処からでも商品を見渡せる様に土間近くの低い位置に置いている。昼過ぎの時間帯だったが店内は既にごった返しており、活気に溢れていた。お客も多いが、店員が多いのに驚く。本部長の話では徹底した対面販売なので、通常スーパーの倍以上配置しており、商品知識が豊富なベテラン揃いという。コストカットに逆行する風景だが、単位面積当たりの売上高は、通常量販の56倍というから納得である。

主要野菜は生産者直接仕入れ、業界の常識より低い掛け率で売るから、他店より相当割安だという。建物や宣伝費、包材費は最小限に抑え、「美味しいモノをより安く」が徹底している。

生鮮品は野菜、果実だけではなく肉、乳製品、海産物など殆ど揃えているが、ドライ商(加工品)は少なめである。

外観は立派でも中身は月並みの店が多くなる中、久々に中身の濃い店を見せて頂いた。

 

  実質本位で躍進するスーパー

今年の始め、知人の要請で札幌市内にある高品質・低価格をコンセプトとするスーパーで、「野菜の硝酸含有」について話をさせて頂いた。この店は駅構内などの空きスパースを利用して生鮮小規模スーパーからスタート、現在、10数店舗を展開している注目の繁盛店である。徹底的に実質本位を貫き、品質は良いが外観、形状に難がある規格外品を生産者や漁港から調達し、市価より相当安い価格で販売している。魚や肉はパックされているが、一般野菜や果実は段ボール箱のまま並べ、1個または1袋単位で売られている。

ただの「安物店」と思い勝ちだが、Y社長は中身に拘り、美味しいモノしか店に出さない。JAS認証野菜も置いているので「売れるの?」と聞いたら「最近、美味しいだけでは駄目、安全性に関心を持つお客が増えている。JAS野菜は正直言って回転が良くないから、店の看板として置いている。利益が出なくても赤字を出さなければOKかな・・・」と話していた。「安全性」をチェックしたいお客が増えているので、各店長を中心に時々、勉強会を開いている。商品の品質、価格だけではなく積極的にお客と対話する姿勢が売り上げを伸ばす秘訣と話していた。

コストカットや売り上げノルマに追われ、疲れている社員が多い中で、勉強会後の懇親会でも意気軒昂、大いに盛り上がっていた。

 

 

「スーパー最終戦争」 ③量販、生産者の対応は・・・

欧米勢を迎え撃つ国内勢は加工品分野ではOEM(相手先ブランド)でメーカーに直接商品を発注し、卸など中間業者を省いて店頭価格を引き下げてきた。しかし、採算低下でOEM生産を中止したメーカーや卸などの巻き返しが激しく、価格差が縮小、OEM見直しが始まっている。いずれにしても欧米勢が持ち込む「世界最安値」の圧力は続く。

 

量販や商社は農産物の自社生産に乗り出す?・・・

最近、量販店や外食、業務用(給食や総菜野菜)のユーザーが、自社または提携農場と組んで、自社生産に乗り出すとの報道が流れている。株価サプライズの面もあり、すべてが真剣に取り組んでいるとは思えないが、既に実績を上げている企業もある。食材の安定調達は企業の命運に関わるから将来の農の姿を考えれば、選択肢として当然考えられる。商社などサプライヤーも、間接的な形で自社生産に動いている。現状は意図する調達価格と実際の生産価格との溝は埋まっていない。新方式のインフラ開発などを含めて低コスト生産に目処が付けば、単価の高い果菜類などは資金を投入する可能性はある。しかし、農産物生産は他に比べてハイリスク、ローリターンで資本効率が良くない。競争激化に苦しむ小売業が積極的に取り組むとは考えにくい。

 

貯蔵の出来る馬鈴薯、玉葱などは系統はともかく、資本力のある商社が産地業者を買収、統合し、大量に集荷して冷蔵貯蔵している。規格別に青果、加工に分けて採算向上を図り、安定供給体制を確立、優位に立っている。加工玉葱は相場によっては安価な輸入品と併用してコストを引き下げが可能だから大手は有利である。

残留農薬問題が出た時、「国産玉葱でなければ・・・」と加工業者が一斉に買い漁った。しかし、価格差が余りにも大きく、製品(ハンバーグなど)に価格転嫁できる状況でもなく、国産品シフトは12年で終息した。ただ、この事件を契機に、国産品使用にこだわって差別化を図っている企業もあるが、極少数派だ。青果販売が減少して業務用、加工用のシェイは拡大傾向にある。加工品は最終製品の競争が激しいため、この分野への国産品拡販は暴落した時以外は難しい。馬鈴薯は土付きは輸入禁止になっているので取り敢えず安泰である。

 

ジュース用人参なども契約栽培されているが、以前程の需要は無い。おでん用、刺身のツマ、おろし用大根などは、単価が上がっていない。魅力はないが、裏作に作るモノが無いから仕方なく作っている。大規模生産者が多いが、作らないとその時期の安定収入が見込めず、経営が成り立たないと言う。

漬物用は中国からの輸入にブレーキがかかっているので、数量は減ったが安定している。

 

産直は、異常気象、相場の乱高下で難しい局面に立たされている。

産直は消費が旺盛で総じて作柄、相場が安定していた時代は、双方にメリットがあった。しかし、生産者は異常気象多発で減収が相次ぎ、相場が高騰する中、従来の取り決め条件変更機運が出ている。一方、買い方は、相場が下がると競争激化で特売してでも数量を捌かねばならず値下げ要請をせざるを得ない。従って品目によっては、見直しが議論になる。結局、双方とも市場価格連動、レンジ設定の方向に向かって行かざるを得ない。しかし、当然思惑は逆方向で、異常気象が続くことを前提に考えると値決めは難しい決断となる。双方の知恵、信頼関係が試される。

今の消費者は過剰になった時、価格を下げても生鮮品は必要数量以上に買わない。全量はともかく、ある程度、価格ヘッジ(値決め)して売り場を確保しておくことが必要と思う。高値が出ると「損した!」と思い勝ちだが、逆に安値になった時に「損しない」方法も考えて起きたい。

 

個性的、高付加価値農産物は?

相場に左右されない経営を目指して、オリジナル商品や「安心・安全」指向に沿った差別化農産物が増えた。しかし、明確な安全性の証明や品質格差がない限り、ブランド産地は別にして相場より有利に販売することが厳しくなっている。JAS有機野菜は量販店でも扱う様になり、慣行栽培との価格差も縮小している。売り場では看板商品的な意味合いが強く、固定客数は伸び悩み、販売量も頭打ち傾向が見える。ただ、通販や有機野菜をコンセプトトとしたレストラン(業務用)の需要は底堅い(専門仲卸の話)

売り上げ重視経営で、手間がかかり販売ロスの出るニッチ商品は大手量販店では縮小傾向にある。一般的に調達側は大量、安価、確実調達を最優先し、レギュラー品の供給に勝るJAや大規模生産法人の出番が拡大している。

所得格差拡大社会に入って、生産者は明確な高付加価値を更に追求するか、大量・安価・安定供給に軸足を置くか二者択一を迫られている。

 

 

「スーパー最終戦争」 ②変わる消費者

時代と共に消費者世代が変わり、買い物の仕方、中身、考え方も変わる。

核家族、単身、個食化で購入単位が小口化し、消費者の利便性は向上した。しかしが、供給側のコストは上昇している。収入減で生活が厳しくなり、兎に角安く買いたい・・・子育て中の若手主婦は教育費などに将来不安を抱え1円でも安く買い、貯金に回したい・・・こんな思いの主婦達が仲間を集めて「まとめ買い」する光景が見られる。私の住む街から20km位離れた所に開業した大型激安ショッピングセンターは(土)(日)には交通渋滞が起こる程、人気を集めている。入会金は4000円、決済はクレジットカードだから取り敢えず現金が無くても買い物が出来る。ただ、販売単位がアメリカ的に大きいから、日本人には少し腰が引ける面もある。

そこで、生協の「共同購入」をモデルに隣人、友人、知人等と組み、車に同乗して店に乗り込む。購入は段ボール箱単位、食肉、魚などはブロック単位で「まとめ買い」し、持ち帰って山分けする。この世代はネット、メール、携帯などITを駆使して情報や仲間を集めることはお手の物だ。年金暮らしの中高年層も多い様だ。

十数年前、注目された会員制大型激安量販店は、あまり話題にならなくなったが、不況の波に乗ってまた復活してきた。

 

従来型量販店は、近隣ライバル店のチラシをチェックするだけでなく、IT主婦達のニーズを取り込んで提案する必要に迫られる。既にネットスーパー、コンビニが立ち上がり、パソコン、携帯端末で注文すれば夕方までに配達してもらえる地域も出ている。IT化はネット通販だけではなく、在来型小売業にも変化を迫る。

 

欧米勢との価格戦争は当面、ドライ製品(瓶、缶、箱、袋物)加工品が中心と思われるが、商売に聖域はない。当然生鮮農産物も俎上に上る。既に輸入生鮮農産物は多種にわたり、一部の国を除いて違和感は薄い。

彼らにはM&Aというツールがあり、国内農業関連企業を買収すれば生産直売も可能である。インフラ、人材、技術などの獲得は、今の状況下では比較的容易と思われる。各地で立ち上がっている農業法人を買収または経営支援、資金提供して育てる手もある。

 

投資家が農業に進出することを良とするか否とするかは論議が分かれる。しかし、現実は就農者が減少し、耕作放棄地が急増している事実を見れば、企業経営可能な農地に、民間の力(頭脳と資金)を注入して、生産~販売まで効率的に行う農システムが選択肢としてある。現状は旧態依然とした柵の中で、それぞれの思惑で多数の組織、人間が介在し、非効率、高コストな供給を続けている様に見える。従来の日本型では活力ある農業は望むべくも無いだろう。先日、経済団体の長が「農業には長年、莫大な国家予算が注ぎ込まれて来た。しかし、いつまで経っても競争力がつかない。やり方に問題がある」とコメントしていた。然りである。

 

10年前、中国福建省の山奥でブロッコリーなど野菜の大規模栽培をしている公司の農場を訪ねた事がある。彼らは香港で上場し資金を集め、売り場(スーパー)を整備し、米、果樹、野菜、畜産製品、キノコなどを周年供給できる自社農場を作り、全国展開の準備を始めていた。畜産で出る畜糞や処理残渣を原料にする有機肥料会社まで設立していた。所謂、一気通貫型経営で、大変興味深かった。その後、訪ねていないが、株式資料を見ると、株価は上昇トレンドで業績は伸びている様だ。

日本にも一気通貫型を目指した企業があるが、色々な規制や柵から抜けきれず、断念した。期待できるのは柵のない新規チャレンジャーである。少し景気が良くなると、農業ビジネスチャレンジャーが立ち上がるが、多くは栽培、販売両面で行き詰まり、資金が続かなくなって断念するケースが多い。

 

短期的利益を追求する外人投資家が、魅力の少ない日本の農に投資することは考えにくい。それよりも、成長が期待できる新興国に投資し、従来通り日本に持ち込むことを選択するだろう。

 

「スーパー最終戦争」 ①欧米勢日本上陸

長期化するデフレと円高を背景に、世界の巨大小売業が続々上陸。価格戦争は最終戦へ突入・・・

 

8月の日経ビジネスお盆特集で「スーパー最終戦争」と題して、日本の小売業勢力図が大きく塗り変わると書いている。農産物の大半は量販店を経由して売られているから、その動向に無関心ではいられない。

記事の冒頭に、この10年間で激変した北海道内量販店の興亡が生々しく書かれている。日本の小売業2強、イオンとイトーヨーカ堂が後退し、地場資本のアークス(前年対比+6.6%)とコープさっぽろ(同+2.3%)が、売上高1、2位を占めた。地場2社は、札幌周辺や地方で消費不況に苦しむ中小量販店を買収、統合し、巨大化路線を走る。一方、国内2強は不採算店となった店舗のリストラを急ぎ、収益改善を図っている。この好守の差が売上高に表れている様だ。札幌の高級量販店だった札幌東急ストアー(20数店舗)が昨年10月末、アークスに売却され、長年親しまれた東急の文字がスーパーから消えた。

 

道内4強の戦いは、これからが本番。西友を傘下に収める世界一の巨艦ウォルマートの本格参入で更に激闘が予想される。消費縮小の中で何処かが脱落、飲み込まれて再編が進む。

これは北海道に限った事ではない。今まで余り目立たなかった欧米勢は首都圏を中心に上陸、拡大体勢を整えている。10年前、仏国のカルフール(世界第2位)が首都圏に開店し話題になった。しかし販売手法が消費者の支持を得られず、撤退した。但し、カルフールは中国を始め他のアジア圏では絶好調である。

「日本の消費者は品質、サービス(包装、レジ待ち時間など)に厳しい」「まとめ買いは余りしない」「日本人は特殊な消費者。欧米流販売法は通用しない」・・・というのが当時の通説であった。

 

時は流れ、それから6年余・・・

気が付けば、小売業世界売上高上位10社中4社、つまり米国・ウォルマート(世界第1位/日本国内372店舗)を始め、独・メトロ(同3/6店舗)、英国・テスコ(同4/149店舗)、米国・コストコ(同8/9店舗)が上陸、日本勢・セブンアイ(14位)、イオン(17位)などの顧客獲得を虎視眈々と狙う。

日本の量販店売上高は1979年の約17兆円から下降、2009年には約13兆円、25%近く減少した。2008年にリーマンショック(世界同時不況)が起こり、消費減は更に鮮明になった。以前の総中流社会から中の下、更に米国並の貧困率を記録し、貧富格差拡大に向かっている。景気が後退すると食料品が削られ、低価格指向が強まる。

品質や安全性に煩い日本の消費者も収入減には勝てず、リーマンショックを機に価格重視に傾き、激安を武器とする欧米勢に強力な順風が吹き始めた。欧米勢は巨大な資本力をバックに「世界最安値」の調達先で商品を作り、日本の直営店で大量販売する。その価格破壊力について、記事で詳しく述べている。輸入品のみならず消費が縮む国産定番品も生き残りを賭けるメーカーは形振り構わず彼らの戦列に加わっている。大量生産によるコストダウンと流通コスト削減、省けるモノはすべて省く超低価格路線は、日本の既存勢力に大きなプレッシャーをかけている。

 

 

どうにもならない?二つのリスク

農業は課題山積であるが、最近、特に気掛かりな点が二つある。

一つは生産に係わる気象災害である。度々報道されている地球規模の気候変動が、日本にも影響が及び始めている。しかし、これは有史以来、繰り返し起きており、人類が翻弄されてきた自然現象。お手上げである・・・

今年のロシアは想像を超える猛暑、お隣のヨーロッパは冷夏。来年の気流の変化は予測できないが、いずれになっても自分の技術と努力でダイナミックに乗り切るしかない。そこが農業の醍醐味と思えば機が楽になる。

 

もう一つは、販売に係わるリスク、デフレの長期化である。価格低迷が恒常化し、経営が更に厳しくなる懸念である。人口減、少子高齢化、ライフスタイルの変化などで需要が減り、主食の米は減反しても慢性的な供給過剰が続く。米に限らず作った物が常識的な再生産価格で売れないのは、単純に言えばその時点の価値が下がったからである。

「将来、耕地農家が減り、供給が減るから農産物価格は上がる。農業の未来は明るい・・・」数十年前から農業関係者にそんな期待感があった。いや、今も少しある。しかし、現実はご存じの通りである。市場開放でグローバル化が進み、国際価格に鞘寄せされる形で、平時は再生産価格ギリギ、専業農家の経営は依然厳しい。新規参入者の中には、想定以上に採算が厳しい現実に直面し、公的支援が切れると撤退するケースも少なくない。食の安全、環境貢献などに価値観を見いだす人もいるが、いずれにしても机上の計算は成り立たない世界。不安定で採算が厳しいのが農業である。

 

この所、新興国需要で潤っていた輸出関連産業が円高で陰りが生じ、中小企業の中には再び仕事が減り、内需への影響が懸念され始めた。大手量販店は「円高還元セール」を打ち、デフレ圧力が一層強まる気配である。

幸か不幸か野菜、果実類はこの猛暑で不作、今の所、相場は堅調だが、大半の農家の顔色は冴えない。

気候変動とデフレの長期化は個人ではどうにもならない。腹を据えて耐え、次のチャンスを待とう。

 

サイト管理者|日本マックランド株式会社
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